地域特性を生かした再エネは何か? 6割の自治体が「屋根置き太陽光発電」と回答自然エネルギー

矢野経済研究所は2021年12月8日、共同通信社と共同で実施したカーボンニュートラルに向けた施策の動向に関する自治体アンケート調査の結果を公表した。約6割の自治体が、地域の特徴を生かした再生可能エネルギー電源のトップに「屋根置き太陽光発電」と回答している。

» 2021年12月22日 06時00分 公開
[スマートジャパン]

 矢野経済研究所は2021年12月8日、共同通信社と共同で実施したカーボンニュートラルに向けた施策の動向に関する自治体アンケート調査の結果を公表した。約6割の自治体が、地域の特徴を生かした再生可能エネルギー電源のトップに「屋根置き太陽光発電」と回答している。

 今回の調査は、2021年9月末までに2050年のカーボンニュートラルを表明している177自治体(24都道府県、153市区町村)を対象としたもの。調査期間は2021年10〜11月で、インターネット、メール、郵送などの方法で設置した。

 地域の特徴を生かした再生可能エネルギー電源の有無について聞いた質問(複数回答可)では、60.5%の自治体が「屋根置き太陽光発電」と回答。次に野立て太陽光発電(42.4%)、バイオマス発電(36.7%)、小水力発電(28.8%)と続いた。

地域の特徴を生かした再生可能エネルギーの有無 出典:矢野経済研究所

 再生可能エネルギーの普及に向けた課題について聞いた質問では、「発電設備の導入に係るコスト」が84.2%でトップに。次に「発電に適した場所の選定・確保」(76.8%)、「蓄電設備の導入に係るコスト」(74.6%)の順となっている。再エネの普及に向けては、引き続きコストを最も大きな課題と捉える自治体が多い現状が伺える。

再生可能エネルギーの普及に向けた課題 出典:矢野経済研究所

 なお、脱炭素先行地域への応募の意向(単数回答)については、対象外と回答した自治体を除く172自治体のうち、「ある」は22.7%、「応募するかどうか検討中」は53.5%、「ない」は23.8%という回答結果になった。一方、市区町村に対しては、再生可能エネルギー事業の促進区域設定の意向(単数回答)について聞いたところ、対象外と回答した自治体を除く150自治体のうち、「ある」は7.3%、「設けるかどうか検討中」は70.0%、「ない」は22.7%だった。

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