製品評価技術基盤機構(NITE)が太陽光発電に関する事故のデータベースを分析した結果、雪量が多い時期に太陽光発電設備の事故が増加する傾向が分かったと発表。分析を行った4年間の積雪に起因する破損被害は、住宅用ソーラーパネルの約7.5万世帯分の発電出力に相当するという。
製品評価技術基盤機構(NITE)は2023年1月、電気工作物に関する事故情報データベースを用いて、2018年度から2021年度までの事故分析を行った結果、雪量が多い時期に太陽光発電設備の事故が増加する傾向が分かったと発表した。分析を行った4年間の積雪に起因する破損被害は、住宅用ソーラーパネルの約7.5万世帯分の発電出力に相当するという。
氷雪による破損事故は2018年度から2021年度の4年間に43件報告されているという。東北地方や北海道を中心に12月から4月の間に発生しており、2月が最も多くなっている。特に全国で記録的な大雪が確認された2020年度、2021年度は多発しており、2018年度が1件、2019年度が0件だったのに対し、2020年度は28件(自然災害に係る年間破損事故の約45%)、2021年度は14件(同約26%)発生していた。
2018年度から2021年度の間に発生した43件の破損事故における太陽光発電設備の被害は30MWを超え、これは住宅用ソーラーパネルの約7.5万世帯分の発電出力に相当。また、氷雪による事故においてはソーラーパネルを支える架台の損傷を伴うことが多く、氷雪による破損事故の約8割を占めているという。
NITEではこうした事故を防ぐために、以下のような対策を推奨している。
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