東芝は2023年2月9日、桐蔭学園、東急、東急電鉄、横浜市の4者が東急田園都市線・青葉台駅正面口改札前自由通路にて実施するペロブスカイト太陽電池の先行実証実験向けに、大面積のフィルム型同電池を提供すると発表した。
東芝は2023年2月9日、桐蔭学園、東急、東急電鉄、横浜市の4者が東急田園都市線・青葉台駅正面口改札前自由通路にて実施するペロブスカイト太陽電池の先行実証実験向けに、大面積のフィルム型同電池を提供すると発表した。
フィルム型のペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる。また、塗布などによる連続生産が可能であること、レアメタルを必要としないなどのメリットがあり、次世代の太陽電池として今後の普及が期待されている。
今回の実証ではこのペロブスカイト太陽電池を青葉台駅正面口改札前自由通路に設置し、屋内の光の下での発電実証実験を行い性能を確認し、各者の保有する既存建物、駅、車両、高架橋への導入など、将来の活用方法の検討に活用する。
東芝が提供するフィルム型のペロブスカイト太陽電池は、東芝独自のメニスカス塗布法という手法で作製したもの。同社はこの塗布法を応用して作製したフィルム型ペロブスカイト太陽電池(面積:703cm2)において、大面積のものとしては世界最高のエネルギー変換効率16.6%を記録している。
今回提供する電池は、24.15cm×29.10cm、面積702.8cm2のもので、最高値を計測した太陽電池と全く同じ方法で作製したものではなく、デモ用のフィルム型ペロブスカイト太陽電池になるという。
なお、2023年2月11日には、実証を行う田園都市線青葉台駅において、実証のプロモーションイベントを実施する。ペロブスカイト太陽電池に関するパネル展示や講演の他、同電池を利用した鉄道模型(Nゲージ)やプロペラの起動といったデモンストレーションを実施する予定だという。
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