事前に将来の電力供給力を確保する容量市場。資源エネルギー庁では昨今の電力需給の状況などを踏まえ、初めて全国で追加オークション(調達オークション)を開催する方針を固めた。
容量市場では、実需給年度の4年前に開催するメインオークションで一定の供給力を確保し、その後の想定需要や供給力の変化を踏まえ、実需給の前年度に追加オークション開催の必要性を判断することとしている。
電力広域的運営推進機関と資源エネルギー庁の共同事務局による「容量市場の在り方等に関する検討会」の第63回会合では、2025年度追加オークション(対象実需給年度:2026年度)の開催判断に向けて、最新の需要想定等をもとにした需要曲線の原案や、現時点確保されている供給力等の最新情報が示された。
これを受け、資源エネルギー庁の制度検討作業部会の第102回会合では、初めて全国で追加オークション(調達オークション)を開催することを決定した。
メインオークション・追加オークションいずれであっても、オークション開催に際して広域機関では、需要想定や必要供給力等を踏まえた「需要曲線」の原案を作成している。
広域機関では毎年度「供給計画」を取りまとめており、最新の2025年度供給計画によれば、実需給2026年度の全国(沖縄を除く)のH3需要(離島を除く)は1億5,905万kWである。エリアにより増減の違いはあるものの、メインオークション開催時点の2022年度供給計画と比較すると、全国では約2万kWの増加となっている。
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