九電みらいエナジーは、太陽電池ベンチャーのPXP、日揮、九電工と共同で、カルコパイライト太陽電池の実証の取り組むと発表した。
九電みらいエナジーは2025年9月19日、福岡県が公募する「福岡県ペロブスカイト太陽電池等実証事業」に同年9月2日付で採択されたと発表した。福岡空港で太陽電池ベンチャーのPXP、日揮、九電工と共同で、カルコパイライト太陽電池の実証の取り組む。
昨今、次世代型太陽電池として、有機物半導体系のペロブスカイト太陽電池や、無機化合物半導体系のカルコパイライト太陽電池などに大きな注目が集まっている。
今回の実証に参加するPXPは国産フィルム型次世代太陽電池の研究開発と量産化に取り組んでいるスタートアップ企業。同社が開発するカルコパイライト太陽電池は、軽量かつ柔軟があり、さまざまな場所に設置しやすいというメリットがある。
実証では軽量かつフレキシブルで、1平方メートル当たり800gという軽量なカルコパイライト太陽電池を福岡空港国際ターミナルビルの屋上に設置する。2025年11月中旬から機器を設置し、12月から翌年2026年2月にかけて実証データを収集する計画だ。
カルコパイライト太陽電池は、将来的にペロブスカイト太陽電池と組み合わせによるタンデム型としての活用も期待されており、今回の実証ではこうした次世代太陽電池の研究開発への貢献も期待される。
また、本実証に関する展示スペースも設ける予定で、年間旅客数約2500万人を誇る福岡空港を実証エリアとすることで、カルコパイライト太陽電池への認知度向上や普及促進にも寄与したい考えだ。
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