「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(フロン排出抑制法)の指定製品制度では、地球温暖化係数(GWP)に関する目標値及び目標年度を設定し、製造・輸入事業者に対してGWPを低減させた製品の開発・商品化を求めている。
これにより、空調/冷凍/冷蔵機器メーカー等で構成された(一社)日本冷凍空調工業会では、2029年度までにほぼ全量を、低GWP冷媒を使用する機器に転換する予定としている。
ただし、空調分野(家庭用・業務用エアコン)で現在使用されているR32は相対的にGWPの高い冷媒である。冷媒は、「GWP」「冷媒性能(省エネ性)」「安全性(可燃性・毒性)」などが相反するものであり、特に空調分野では新冷媒の開発が困難とされている。日冷工では、NEDOプロジェクト等で研究中のHFO系冷媒や、自然冷媒(プロパン)を次世代冷媒候補として検討中である。
また、既に実用化されている自然冷媒(CO2・アンモニア・プロパン等)を使用した冷蔵冷凍機器についてもコスト面で課題があるため、国の導入補助によって普及を後押しし、量産化によるコスト低減を進めることが重要である。
フロン排出抑制法では、業務用冷凍空調機器の管理者に対して、機器の点検やその記録等の保存を義務付けている。
2022年の規制改革により、IoTを活用した常時監視(遠隔監視)システムを用いて、「簡易点検」に代えることが可能となったが、「定期点検」の代替は不可とされている。
日本冷凍空調工業会では、人による目視での確認と常時監視システムの「ハイブリッド点検」が有効であるとして、2027年度を目標に点検頻度の緩和を検討し、将来的には常時監視システムによる定期点検の完全代替を目指すとしている。
エアコン(業務用・家庭用)や冷凍冷蔵機器の多くの機種では、それらの廃棄時にスムーズに冷媒を回収するため、ポンプダウンによる冷媒回収機能を具備している。ただし、この機能を利用するには、回収現場に電源を確保する必要があるが、機器更新や建物解体工事などの現場では、通電環境や必要な作業時間が十分に確保されないまま工事が進められる事例も見られる。
このため、機器更新や建物解体工事などの計画・発注段階から、冷媒回収作業に必要な時間・通電環境の確保について配慮されるよう、工事の発注時に回収作業を内訳として明示するなど、考えられる対応の具体例を整理・公表することについて検討すべきとしている。
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