家庭用エアコンもフロンの「みだり放出」禁止対象に──フロン排出対策中間取りまとめ「フロン類対策WG」「フルオロカーボン対策小委員会」第4回合同会議(3/4 ページ)

» 2026年07月17日 07時00分 公開
[梅田あおばスマートジャパン]

回収済み冷媒に係る「中間集約機能」の整備に向けた取り組み

 旧「フロン回収・破壊法」(現在のフロン排出抑制法)制定前から、各地域で回収済みフロンの集約や再生業者・破壊業者への引き渡しを行っていた業者は、2001年の同法制定時に旧省令7条(現行省令49条)に規定されている。

 この「省令49条認定業者」は、小容量の回収ボンベから大容量ボンベへの移充填を行うことでボンベを速やかに回収業者へ返却できるほか、集約拠点の設置により運搬コストが低減できるなど、さまざまなメリットがある。また、回収フロンの成分分析を行うことにより、再生フロンの原料の適合性の判断も可能となる。

 これらのメリットにより、省令49条認定業者を経由して再生業者・破壊業者へ引き渡される回収冷媒の量は近年増加しており、現在では約65%が省令49条認定業者経由となっている。

図4.市中フロンの処理に携わる業者とフロンの流れ 出典:株式会社クリエイト

 ただし、省令49条認定業者の認定は都道府県知事が行うものであり、これを認定している都道府県は31に留まり、認定基準も都道府県により異なっている。

 再生冷媒の需要増を見据えた回収冷媒の効率的な流通網の構築や、トレーサビリティに関わる証明書の適切な発行・管理等の観点から、省令49条認定業者の法制化について検討を行うこととした。

再生冷媒の活用状況

 フロン類の大気放出によるオゾン層破壊や温室効果を避けるためには、脱フロン・低GWP化を最優先すべきであるが、先述のとおり、特に空調分野では新冷媒の開発や機器導入には時間を要すると想定される。

 他方、キガリ改正に沿ったHFCsの生産量・輸入量の段階的削減が進むにつれ、世界的な冷媒の需給逼迫が生じるおそれもあるため、回収した冷媒を国内で再生・循環利用することも重要である。ただし、「再生」行為が高GWP冷媒の温存策にならないよう、慎重なバランスが必要とされる。

 オゾン層を破壊するCFCs・HCFCsについては、再生量・破壊量ともに減少しており、代替フロンHFCsの破壊量は横ばいであり、再生量は増加傾向にある。

図5.再生量・破壊量の推移(CFCs・HCFCs・HFCs合計) 出典:フロン類対策WG合同会議

 冷媒を再生利用するためには、異種フロンとの混合(コンタミネーション)を避けることが必須となる。このためには冷媒種情報の正確な伝達や回収フロンの成分分析等が必要となる。

 なお、回収したフロンの処理方法としては、再生と破壊のいずれも選択可能であるが、先述の株式会社クリエイト(省令49条認定業者)によると、半数程度のフロン排出者(機器管理者)は破壊を指定しているとのことである。これは、フロン排出抑制法の旧名称が「フロン回収・破壊法」であったため、回収冷媒は破壊すべきとの意識が強いためと推測されている。再生フロンに対する認知度を高めることにより、再生を選択する事業者も増えると考えられる。

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