富士経済は2026年10月20日、資源高騰へのリスクヘッジに加え、寒冷地での動作や急速充電などの利点で普及が期待されるナトリウムイオン電池の世界市場に関する調査結果を発表した。
富士経済は2026年10月20日、資源高騰へのリスクヘッジに加え、寒冷地での動作や急速充電などの利点で普及が期待されるナトリウムイオン電池の世界市場に関する調査結果を発表した。2040年の市場は2025年比で約40倍の1.7兆円を超えると予測している。
ナトリウムイオン電池は、レアメタルフリーの電池設計が可能であり、資源価格の変動に対するリスクヘッジとしての役割が期待されている。加えて、低温特性の高さや、ライフサイクルコストの低減といったメリットもあり、徐々に採用が増えている。2026年以降リチウムの資源価格が高騰し、電池メーカーを中心にナトリウムイオン電池の実用化や普及に向けた動きが活発化している中、2026年の市場規模は前年比約3.1倍の1347億円が見込む。今後も定置用蓄電池向けやモビリティ用の始動用・補機用電池向けを中心に導入が広がり、2040年の市場は1兆7566億円と予測した。
現状、市場の多くを占めるのが中国製の製品だ。乗用車、商用車、電動二輪車でナトリウムイオン電池搭載モデルの販売が始まっており、2026年半ば以降、小型EVの量産モデル投入が複数計画されている。始動用・補機用電池では、すでに鉛蓄電池からナトリウムイオン電池への交換が増えつつある。また、中国政府によるデータセーンターなど計算能力施設への蓄電システムの設置が奨励されていることも追い風となり、系統用やAIデータセンター向けバックアップ電源において、さらに加速するとみられる。
中国以外の地域の市場は現状小さいが、日本や北米、欧州などで資源・材料調達リスクの回避を目的に開発プロジェクトが進んでおり、特に欧州で積極的な動きがみられる。日本では、定置用蓄電池向けや民生用途での普及が期待されるとした。
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