定置用向け蓄電池の世界市場、2045年に15.8兆円規模に:蓄電・発電機器

富士経済は2026年10月22日、定置用蓄電システム向け蓄電池の世界市場に関する調査結果を発表した。

» 2026年10月26日 16時15分 公開
[スマートジャパン]

 富士経済は2026年10月22日、定置用蓄電システム向け蓄電池の世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、同市場は2045年までに2025年比で3.7倍の15兆782億円に拡大すると予測している。

定置用蓄電システム向け蓄電池の世界市場の見通し 出典:富士経済

 今回の調査では、系統および再生可能エネルギー電源への併設分野、住宅分野、業務・産業分野、UPSや基地局分野などの定置用蓄電システムに搭載される蓄電池を対象とした。蓄電池はリチウムイオン電池、鉛電池、ナトリウムイオン電池、レドックスフロー電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタを対象としている。

 市場は順調な拡大を続けており、2026年の市場規模は5兆4949億円を見込む。足元では各種の電力市場について制度設計が進展したことから、市場運用型や調整力電源としての蓄電システムの需要が増加し、系統用蓄電池の市場が本格化している。需要家側でも電力市場での運用が進展し、市場の伸びを後押ししている。また、UPSではデータセンター向けの需要が拡大している。

 長期的には、再エネの導入拡大に伴い、堅調に需要が増加することで、定置用蓄電システム向け蓄電池市場は大幅な拡大が予想される。LDES(Long Duration Energy Storage)などの次世代長時間蓄エネ技術の開発も進展が期待されとした。また、EV向けも含めた蓄電池の需要が増加することで、電池の低価格化もさらに進むと見られる。

 現状では、系統/再エネ併設分野が市場の6割以上を占めており、再エネの導入拡大による調整力需要などにより、長期的にも高い構成比を占める見通しだ。住宅分野は、世界的な電気代上昇や災害対策を背景に自家消費利用で需要が拡大している。日本でも新築住宅向け搭載率の向上やPPA・リース/サブスク導入サービスの活用、DR/VPPリソースとしての活用拡大により堅調な推移が期待される。

 業務・産業分野は、再エネ利用拡大を目的とした自家消費用途や非常用電源用途などに加え、調整力活用の本格化やデータセンター向け需要の創出によって世界的に市場が拡大するとみられる。UPS/基地局分野では、データセンター関連でUPS市場の伸びが予想される。基地局分野では、5G整備の活発化、また2030年以降の6G移行でのさらなる市場拡大が想定される。また、世界的に災害対策の強化のため長時間バックアップなどの重要性がさらに高まるとみられる。

 電池種類別では、現状リチウムイオンバッテリーの構成比が大きく、今後もその傾向は続くとみられる。長期的には、ナトリウムイオン電池は技術革新や低価格化が進むことで、系統/再エネ分野や業務・産業分野を中心に大きく伸びる見通し。鉛電池は搭載実績や価格競争力などを理由に、長期的にもUPS/基地局分野では6割以上を占めるとした。

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