バイオガスを含む「次世代ガス」の普及を目指し、政府が新たに「次世代ガス推進官民協議会」を設置。その第1回会合では、合成メタンやバイオガス・メタンなどの国内外の動向が報告された。
水素とCO2から合成(メタネーション:CO2+4H2→CH4+2H2O)された合成メタンは、排出削減が困難な分野における脱炭素手段であり、エネルギーの調達多角化や自給率の向上などにも貢献ができる重要なエネルギーの一つである。合成メタンは、天然ガスと成分がほぼ同じであるため、既存の都市ガス導管などのインフラやガス消費機器をほぼそのまま活用できるというメリットもあるが、本格的な導入量の拡大にはまだ一定の年数を要すると考えられている。
一方、同じく脱炭素燃料の一つであるバイオガス・バイオメタンは、世界的な導入拡大が進んでおり、エネルギーの地産地消という観点からも、国内での普及が急務とされている。
第7次エネルギー基本計画では、「2030年度において、供給量の1%相当の合成メタン又はバイオガスを導管に注入し、その他の手段と合わせてガスの5%をカーボンニュートラル化していく」ことが記されている。
このため資源エネルギー庁では、これまで主に合成メタンを議論してきた「メタネーション推進官民協議会」を改組し、バイオガスを含む「次世代ガス」全体について官民でタイムラインを共有し一体となって取り組みを進めるため、新たに「次世代ガス推進官民協議会」を設置した。その第1回会合では、合成メタンやバイオガス・メタンなどの国内外の動向が報告された。
合成メタンに関する国際的連携組織である「e-NG Coalition」の報告書によれば、合成メタンの生産能力は2026年時点では1万t/年(約555TJ/年)に留まるが、2031年には130万t/年(約72,150TJ/年)の設備容量が計画されている。ただし、この9割がまだPre-FS/FS段階にあり、不確実性の高い状態にある。
現時点、合成メタンのコスト(120ユーロ/MWh程度)は天然ガス(20ユーロ/MWh程度)の5倍超であるが、2030年までには2倍程度まで縮小すると期待されている。
合成メタンの製造方法としては、「バイオメタネーション」と「触媒メタネーション(サバティエ反応)」の2つが実用化されており、欧州では、小・中規模では両方の方式が採用されているが、300GWh/年超の大型案件では触媒メタネーションが採用されている。
現在計画されている合成メタン製造設備の約7割(2031年時点)が、生物起源CO2を原料としており、その発生源としてはバイオマス発電所のほか、バイオエタノールプラントが多くを占めると想定されている。
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