――話は変わりますが、和食を選ぶなら日本発の路線に限るとよく言われてきましたよね。海外でつくる和食はどうしても質が落ちるから、と。でも、先日のニューヨークからの帰りの便で和食を頼んでみたら、これがおいしかったんですよ。盛りつけもきれいで。
田中: ありがとうございます。
――その便のパーサーに聞いたら、最近は海外で積まれる和食のクオリティアップにとても力を入れていると話していました。海外で仕事を終えてJAL便に乗ってくるお客さんに、わが家に帰ってきたような気分を味わってほしい。だから海外発の便でこそ、和食を大事にしたいのだ、と。盛りつけが違うなと感じたら、どんどん提案して、改善してもらうなどの努力は今も続けていると言っていました。
田中: そういう意味では、今は社内にとてもいい仕組みができあがっています。現場からの声が、毎日きちんと上がってくるような。
――再生に向けては、そうした組織改革こそ不可欠なのだと思います。失敗した経験が、結果的に次に進む大きな原動力になったのでは?
田中: 同感です。経営破綻後に大きく変わったのは、そういう部分かもしれません。以前は、会議室で議論ばかりしていて、なかなか動けないというのが実状でした。失敗することを恐れてね。今は、これで行けそうだと思ったら、まずやってみる。やってみて、見えてきた改善点を、一つひとつクリアしていく。そういうチャレンジの継続が、何よりも大事なのでしょうね。経営陣からも「なぜとりあえずやってみないんだ、やってみてダメだったら変えればいいだろう」と日々言われています。
――これからも、ますますのチャレンジを続けてください。期待しています。ありがとうございました。
JALの新しいビジネスクラス「SKY SUITE 777」を、筆者自身の体験と、関係者へのインタビューでレポートする本企画。最終回のとなる次回は「機内Wi-Fiサービス」をテーマにお届けします。
本連載「秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話」にもたくさん写真を提供いただいている航空写真家・チャーリィ古庄さんが、「世界で最も多くの航空会社に搭乗した人」としてギネス認定されました。これを記念して、連載筆者の秋本さんとの対談を実施。動画を公開しています。
パイロットのライセンスを取得、成田空港の近くに引っ越したというチャーリィ古庄さんは、世界中の飛行機の写真を撮り、航空写真教室や撮影ツアーの企画もするという飛行機好き。そのチャーリィさんに、「航空写真を撮っていて困ったことはありませんか?」「乗ってて面白かったとか、印象に残った飛行機って何かありませんか?」「機内食ですごくおいしかったのはどこですか?」「最新の飛行機のサービスでスゴイものは?」「空港の上手な利用法を教えてください!」などなどいろいろ質問してみました。チャーリィさんの飛行機写真もたっぷり入った動画、ぜひお楽しみください。
→秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話・特別編:チャーリィ古庄×秋本俊二対談「ギネスと旅と飛行機と」
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