コラム
» 2009年03月31日 08時01分 UPDATE

iPhone新モデル? ジョブズ引退? 今年のWWDCには何がある

Appleは次期版iPhoneを6月のWWDCで発表するだろう。だがそれよりも重要なのはSnow Leopardなのだ。

[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

 Appleが、Worldwide Developer Conference(WWDC)2009を6月8日からサンフランシスコで開催すると発表した。Appleはその日に次期版iPhoneをリリースするだろうか? それは疑わしい。

 だが、Apple観測筋が本当に問うべきなのは、WWDCがMac OS X 10.6「Snow Leopard」にとってどんな意味を持つかだ。なのに、iPhoneに関する憶測があまりに多過ぎる。

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 Appleはヒントをちらつかせつつ秘密を守るのを好む。右の画像よりも大きなヒントとなり得るのは何だろうか? これに、Boy Genius Report(BGR)が報じたAT&Tのリーク情報――わたしはあえて無視していたのだが――を足して考えよう。BGRはすごいスクープを手に入れたが、その中にはあまりに自明なことも多い。もちろん、Appleは次期版iPhoneを6月に発表する計画だ。発売は7月11日かその後になると思う。だがそれよりも前ということはないだろう。iPhone 3Gをいち早く購入した人が、AT&Tの契約の下、奨励金付きで安価にアップグレードできるようになるからだ。

 明らかに、WWDC 08と同様に、iPhoneは大きなトピックになるだろう。昨年同様、iPhone OSのβ版とSDKが登場する。App Storeが変更されるため、開発者の興奮と不安はもっと大きいだろう。プレッシャーもかかる。Google、Microsoft、Nokia、Research In Motion(RIM)のモバイルアプリストアとの競争が激化するからだ。Appleに最もプレッシャーをかけるのはNokiaだろう。それもWWDC 09の前から。NokiaのモバイルストアOviは、WWDCの1カ月かそれより前にオープンする予定だ。Nokiaは世界最大の携帯電話メーカーで、モバイルOSの市場シェアではトップだ。Appleは80カ国でiPhoneを提供しているかもしれないが、日本と米国という大きな例外はあるものの、Nokiaの方がずっと広い地域に製品を提供している――中国とか。

 皆がもっと疑問を持つべきなのはSnow Leopardの方だ。Microsoftは急ピッチでWindows 7の仕上げにかかっており、リリース候補(RC)は遅くとも5月に出るとみられる。つまり、Windows 7が年末商戦に間に合うのはほぼ確実だ。Mac売り上げは2けたの減少率を記録している。ソフトはAppleにとってほとんどが粗利になる製品で、Mac OS X新版は素晴らしいマーケティングの機会となる。

 Appleが避けるべきなのは、Snow LeopardとWindows 7の直接対決だ。Appleが負ける可能性しかない戦いだ。Windows 7は驚くほど素晴らしいOSに仕上がりつつある。ユーザーインタフェースにはLeopardほど、そしておそらくSnow Leopardほどのエレガントさはないが、はるかに機能的だ。AppleとMacのファンも、Windows PCの市場シェアがMacよりもずっと大きいという事実からは逃げられない。Appleはこの2年ほど、Vistaの売り上げをかすめ取っていたが、それももう終わりだ。Windows 7は今にもVistaのなきがらを押しやろうとしている。

 Mac乗り替えユーザーはこれまでほど多くはなくなるだろう――既に不景気のせいでそうなっている。Windows 7がリリースされたら、状況は悪化すると思う。わたしは1月に、AppleにMacworldでSnow Leopardを発表し、3月末までに出荷するよう強く勧めた。Snow Leopardがアップグレードとしてよく売れるというのは妥当な予測だ。ソフトはほとんどが粗利のようなもので、在庫は店頭ですぐに腐ることもなく、流通は簡単だ。AppleはWindows 7よりも前にSnow Leopardをリリースする必要があった。WWDC 09で予想外のSnow Leopardローンチの発表がなければ、Appleが望めるのはせいぜいWindows 7と同時期にリリースすることくらいだ。

 それからもう1つ、WWDCに関して気になる疑問がある。AppleのCEO、スティーブ・ジョブズはどうなるのか、ということだ。彼は6月まで療養休暇中だ。iPhone 3.0の立ち上げのために戻ってくるのだろうか? Silicon Alley Insiderのダン・フロマーは「スティーブ・ジョブズは6月に引退するのか?」と問い掛けている。いい質問だ。スティーブ復帰は可能性の1つだ。引退もまた1つの可能性だ。ダンは次のように書いている。

 スティーブがCEOを降りるという情報はない。だが、考える価値のある可能性ではある。もしも引退するなら、Appleの株価には幾らかの重しとなるだろう。同社の株価は過去2カ月で35%も急騰している。投資家は、COOのティム・クックを長期的なリーダーに据える案に満足するようになってきていると思う。マーケティング責任者フィル・シラーやiPhoneソフト責任者スコット・フォーストールなどの幹部が表に出て話をする機会を増やしたことが、Appleの才能ある幹部たちを披露する役に立っている。

 確かに、今年のAppleの開発者会議は、ここ数年で最もエキサイティングで、おそらく最も驚きのあるものになるだろう。Mac売り上げやスティーブ・ジョブズに関しては不安がある。iPhoneが直面する競争もこれまで以上に激しくなる。一方、これから数カ月、ブロガーやジャーナリストは6月に発表されるものを予測し、うわさは続くだろう。

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