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» 2012年10月25日 13時00分 UPDATE

第16回手帳大賞:高橋書店の手帳大賞、「明るい貧乏めざすわ!」が最優秀賞

高橋書店は10月23日、第16回手帳大賞の各作品を発表。商品企画部門の最優秀賞は「学生による学生のための手帳」、名言・格言部門は「明るい貧乏めざすわ!」がそれぞれ最優秀賞を受賞した。

[舘神龍彦,Business Media 誠]

 高橋書店は10月23日、第16回手帳大賞の各作品を発表した。今回「商品企画部門」には1816通、「名言・格言部門」には2万2367通の応募があったという。各部門の最優秀賞には賞金50万円を贈呈する。

 手帳メーカー大手の高橋書店が毎年開催しているイベントで、「手帳」とついているから“優れた手帳を表彰する賞”かと思いがちだが、実際はそれだけではない。大きく2つの部門に分かれており、1つは商品企画部門。これは「手帳・日記・家計簿」の新しい製品アイデアに対して表彰する。もう1つは名言・格言部門。これは、日常生活で思わずメモしたくなった身近な人の一言を対象にしたものだ。

最優秀賞は「学生による学生のための手帳」

st_tt01.jpg 商品企画部門の受賞者。中央の村留由梨氏は17歳の高校生だ

 商品企画部門の最優秀賞は「学生による学生のための手帳」(村留由梨氏)に決まった。優秀賞には「書き込むことが予め決まっている日記帳」(小林知亜記氏)、「スマートラフ手帳」(佐藤賢一氏)を選出している。

 どんな記入面なのか興味がわくが、高橋書店の高橋好子氏(開発部ディレクター)によると「意匠登録などの関係もあり、記入面イメージは製品化決定後でないと公表できない」。記事ではひとまず選考理由だけでもお伝えする。詳細はこちらを参照してほしい。

 まず、最優秀賞の「学生による学生のための手帳」。選考理由は「考案者のバーティカル記入式手帳の使い方に対する考え方が、拡張性と汎用性を伴うものであり、広くユーザーから支持される内容になっていました。その考案者が高校生であり、年齢に関わらず社会生活に対応することの苦労は社会人だけではないことを痛感させてくれました。既存の手帳の物足りなさを改良したいというストレートな提案が幅広い層に受け入れられる内容であり、商品化に値するだけの形になっているところ」を評価したという。

 次に優秀賞の「書き込むことが予め決まっている日記帳」。選考理由は「日記を書いてみよう。でも続けられないという日記独特の高い壁。それを克服するために考えられた提案。そこには日記を記すことに付随する様々な邪魔とも言える苦労を改めて考えさせられるものでした。しかし、それは多くの人たちの賛同を得られるものであり、年齢に伴う苦労をも含んでいて、日記を書き続けることに自信を与えてくれるものでした。従来の日記から脱した形式と使う人を考えた提案には、商品化することの難しさがありますが、同時に新たな展望を備えていることが評価の対象」だった。

 もう1つの優秀賞である「スマートラフ手帳」の選考理由は「日々の仕事の中での発見とそれを管理する要望が、手帳を用いての仕事の管理精度を高めることを目的とした企画です。商品化の難しさを感じさせると同時に考案者のまじめな性格をうかがうことができます。細部へのこだわりはスマート且つラフに工夫され、そこに機能性を付加することで、レフト式手帳の利点を生かしながら、その応用性を追求しているところが評価の対象」となった。

Palm利用歴もある優秀賞受賞者は“今は手帳”

 筆者が気になった優秀賞「スマートラフ手帳」の考案者である佐藤賢一氏にうかがったところ、氏は40代のサラリーマン。Palm(PDA)を使っていたこともあったが、手書きの魅力や手帳の一覧性を再発見し、現在、スケジュールはすべて手帳で管理しているという。また、スマートラフ手帳は、見開きの左ページがスケジュールで右ページにメモを書き込めるレフト式をベースとしつつ、汎用性の高い記入欄や応用度の高い時間軸などがあるもので、ポケットに入るサイズを想定しているそうだ。

 実は商品企画部門の受賞作品のうち、商品化に至ったものは過去に4例しかない。最近で言えば、第14回の「T'フリーダイアリー」(余白手帳)がそれだ。今回の手帳大賞受賞作がどのような形のものとして出てくるのだろうか。

st_tt02.jpg 会場入り口には商品部門の過去の受賞作名が並んでいた

「名言・格言」部門は「明るい貧乏めざすわ!」

st_tt03.jpg 名言・格言部門の受賞者(前列)たち。右から3番目が大賞受賞者の関美奈子氏

 人によっては手帳以上に気になるのが名言・格言部門だろう。コラムニストの泉麻人氏、作家の椎名誠氏、俳人の黛まどか氏の3人が審査し、大賞(1人)、審査員賞(3人)、優秀賞(1人)を選出する。

 大賞は、関美奈子氏(東京都)の「明るい貧乏めざすわ!」だった。これは2011年3月11日の東日本大震災で被災した関氏の姪が発した言葉。5年前に新築した家も流され、小学校就学のために準備した長男の机なども含めてすべて失った姪を、関氏が励まそうと電話したところ、このような言葉を言われて「こちらがはげまされてしまった」とのこと。

 名言・格言部門はこのように、応募者本人というより、身近な人が発した言葉をとらえる、観察眼や言葉をとらえる力が求められている賞だろう。詳細はこちらをご覧いただきたい。

 このほか、同社キャラクターのネーミング「たかもん」も発表。同社では2004年から、かものはしをブランドキャラクターとして使ってきた。そして今回より親しみを持ってもらうために、名前を一般から公募。1万8380通の応募者の中から、福島県の菅井智哉さん(7歳)の「たかもん」に決定した。来年発表される第17回手帳大賞はすでに募集が始まっている。

st_tt04.jpg 高橋書店キャラクターの「たかもん」と命名者・菅井智哉くん。高橋社長と

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