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» 2013年08月05日 11時00分 UPDATE

岩淺こまきのオン/オフで使えるプレゼン術:【オンタイム編】プレゼンの自己紹介とスムーズな本筋への入り方

ビジネスプレゼンでは自己紹介が付きもの。相手が安心してプレゼン内容に集中できるためには、「プレゼンとのかかわり」「プレゼン内容への専門性の高さ」「誠実な人柄」の3点を把握しておく必要があります。

[岩淺こまき,Business Media 誠]

岩淺こまきのON/OFFで使えるプレゼン術

 プレゼンテーションが苦手だと思っている人、ちょっとしたコツを知っておくだけで、プレゼン上手になれるのをご存じですか?

 この連載では、プレゼンテーションスキルを磨くためのテクニックをご紹介します。といっても、ただ、ビジネスに役立つテクニックを紹介するのでは面白くないので、私生活で役立つテクニックも合わせてご紹介することにしました。

 月曜日にはオン(ビジネス)、金曜日にはオフ(私生活)で役立つプレゼン術を公開します。


 ビジネスシーンでは、自己紹介をする機会が多いもの。顧客への提案、社内外の会議や勉強会への参加、大人数の前での商品説明などさまざまです。その場に初対面の人がいた場合には、自己紹介はしておいた方がよいと思っておくと無難です。突然振られて慌てないように、自分なりのパターンを準備をしておくといいでしょう。

 今回は社外に対する説明や提案、いわゆるビジネスプレゼンテーションといわれる場面を考えていきましょう。

 一般的なプレゼン開始までの流れは、このような形です。

 0.(司会者からの紹介)

 1.開始のあいさつとお辞儀

 2.自己紹介

 3.今日の予定

 ※2と3は逆になることもあります

 ここで、ビジネスプレゼンの目的を確認しておきます。ビジネスプレゼンの自己紹介の目的は、聞き手が安心して発表内容に集中できるようにすることです。聞き手はこの流れの中で、プレゼンターの「プレゼンとのかかわり」「プレゼン内容への専門性の高さ」「人柄」の3点を把握し、プレゼン内容に集中する準備をしていくのです。何かが欠けると、人によっては気になって集中力をそがれる可能性があるので、丁寧に伝えていくことが大切です。

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プレゼンとのかかわり

 「プレゼンとのかかわり」の説明は、プレゼンターが多いときにおろそかになりがちなので注意しましょう。プレゼンターが複数人いる場合は、プレゼンの冒頭に誰かが代表して全体の役割を簡単に紹介するとよいです。「概要説明を私○○が、その後実機を使った紹介を△△が、機能詳細については□□が担当します」など、簡単に触れておきましょう。

 役割が分からない場合、聞き手は「あの人は誰なんだろう」「誰が何の話をするんだろう」と、本筋ではないところで集中できない可能性が出てきます。一言で済むことですから、あらかじめ説明プランに入れておくか、司会者にお願いしておくとよいでしょう。

プレゼン内容への専門性の高さ

 「プレゼン内容への専門性の高さ」は、ビジネスプレゼンでは重要な点です。きちんと聞き手にアピールすることが求められます。アピールすることに抵抗がある、という声をよく聞きますが、自分目線で自慢するということではありません。最終的に聞き手に「私はこれだけこの内容に精通しています。だから、私にお任せ頂いて大丈夫ですよ」と伝えることを目的とします。

 プレゼン内容に対する実績や成果をしっかりと伝えることで、聞き手に安心感を与え、期待値を上げることができるのです。ここで日本の美徳といわれる「謙虚さ」を全面に出してもあまりよいことはありません。謙虚さがプラスになるのは、プレゼンターが著名人で、あらかじめ専門性の高さを聞き手が理解している場合です。それ以外は言葉通りにとられることが多いので、過剰な謙虚さはプレゼン成功への足かせになることをおさえておきましょう。

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 どうしても自分で専門性の高さをアピールするのに抵抗があるようなら、第三者の力を借りてみてはいかがでしょうか。司会者がいるなら紹介文にアピール内容を含めて紹介してもらうよう手配をする、上司と聞き手との間に面識があるようなら上司からあなたの専門性をアピールするようお願いするのです。例えば「明日御社にお伺いする○○は、この分野でこのような実績を上げております。御社のご期待に添えるよう、全力で取り組むと申しておりました。どうぞよろしくご指導ください。」など訪問前に上司から聞き手にメールをしておいてもらうのです。

 聞き手の安心感、期待値ともにあがりますし、プレゼンタの説得力を後押しできます。ただし聞き手が上司に不信感を抱いているなど、関係がよくない場合には使えませんので、ご注意ください。

誠実な人柄

 ここまで自己紹介をすすめていく中で、自ずと「誠実な人柄」がでてきます。ビジネスプレゼンでは、聞き手に誠実な印象を持ってほしいものです。実は誠実な人柄を判断する上で聞き手が左右されやすいのは「言い方」「表情」「立ち居振る舞い」です。なぜなら、人間は言っていることと態度や言い方が矛盾している場合、目から入る情報に左右されるものだからです。

 例えば「この製品に関しては、なんなりとお尋ねください」など誠実さが伝わる説明をしているにもかかわらず、聞き手を見ていなかったり、つまらなそうな表情をしていたり、薄ら笑いを浮かべていたりすると、聞き手は違和感を覚えてしまいます。

 また、口で良いことを言っていても、言い方や表情に自信がなさそうだと聞き手は見たとおりに判断するのです。自信のない人と思われやすい代表的な「言い方」「表情」「立ち居振る舞い」は、異様に早口、小声、変なところで笑う、語尾が消える、落ち着きのない動き、です。

 逆に誠実さや自信を感じさせる振る舞いは、しっかりと聞き手の目をみて話す、笑顔、お辞儀が丁寧、動きに無駄がない、などが挙げられます。誠実さや自信を聞き手に感じさせたいならば、せりふと「言い方」「表情」「立ち居振る舞い」を矛盾させないようにすることをおさえておきましょう。

 悲しいかな自分ではどのような表情をしているかは分からないので、本番前に同僚や上司に見てもらうことをお勧めします。「そんなの恥ずかしいから嫌だ」と言う人もいますが、そんな恥ずかしい姿のままで聞き手に見られてよいのかを考えてみましょう。聞き手が安心してプレゼンに集中できるように、あなたと「プレゼンとのかかわり」「専門性の高さ」「誠実な人柄」であることが伝わるよう、まずは自己紹介から練習して挑んでください。

著者プロフィール:岩淺こまき

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 グローバルナレッジネットワーク株式会社 人材教育コンサルタント/ヒューマン・スキル講師

 大手システム販売会社にて販売促進、大手IT系人材紹介会社にて人材育成、通信キャリアでの障害対応、メーカーでのマーケティングに従事。さまざまな立場でさまざまな人と仕事をし、「ヒューマン・スキルに長けている人間は得をする」と気づく。提供する側にまわりたいと、2007年より現職。IT業界を中心に、コミュニケーション・ファシリテーション・リーダーシップ、フォロワーシップ、OJT、講師養成など、年間100日以上の登壇及び、コース開発を行っている。

日経BP「ITpro」で、マナーに関するクイズ形式のコラムを連載中。



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