相手の「良いところ」を探す「気がきく人」の習慣(2/2 ページ)

» 2014年08月01日 11時00分 公開
[上田比呂志,Business Media 誠]
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人の役に立てたとき、喜びを感じる

 人間は、人の役に立てたときに喜びを感じ、「生きていてよかった」と素直に思うものです。これは、自分の存在が認められた証でもあります。

 私は、三越の特選売場にいたとき、接客したお客さまから、

 「いい買い物ができた。あなたから買えてよかった」

 と言われて幸せを感じました。グアム三越で出会ったスタッフの女性たちも同じような感動を経験したことで、お客さまへの応対も変わっていきました。人は、ロジックではなく、自らの体験を通して学んでいくのです。

(写真と本文は関係ありません)

 今度は彼女たちの思いに報いるために、私が「始末」をする番でした。ティファニー本社と交渉し、仕入れ代金の支払いを一時的に待ってもらいました。やがて、現地の状況が戻り、お客さまも増え、グアム三越のティファニーブティックは危機を乗り越えました。

 ところが、同時期に大量解雇を行った他のブランドショップは店が荒れ、観光客が戻ってきてからもかなりの苦戦を強いられたそうです。グアム三越では、それまでの積み重ねによって、喜びも苦しみもともに分かち合うチームになることができていました。そのことは三越時代に特に印象に残っているうれしい出来事です。

 人は、理屈では変わりませんが、自らの心が動いた経験を通して、考え方はもちろん行動まで変わっていく。

 気づかいの心は、文化や言葉が違う多様性の中でも、通用したのです。

まとめ

 チームや組織では、互いに褒め合う仕組みを作る。悪口を言っていた同士でも、褒める仕組みがあれば「何があるかな?」と違う視点から相手のことを見直すことができる。他人の気づかいに気付き、それを自分も取り入れる習慣が身につけば、チームは活性化する。

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