フジテレビの女子アナ“ステマ”疑惑が突き付ける「※ツイートは個人の見解です。」のウソ会社と“個人SNS”の関係(6/6 ページ)

» 2021年06月12日 11時59分 公開
[霜田明寛ITmedia]
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フジテレビ社長がいう“正しい指導”とは何なのか?

 フジテレビ騒動から社員個人のSNSと会社の関係を考えるとさまざまな疑問が思い浮かぶ。少なくとも、今後、仮にきちんとお金を払っていたとしても、美容室の投稿をするアナウンサーは現れないはずだ。では、美容室投稿はNGだとして、好きなキャラクターをSNSで発信することはNGなのだろうか?

 放送など、形式の定まった場所では知り得なかった個人の趣味・趣向を知ることができるのがSNSの面白い部分でもある。個性の滲(にじ)む場所がSNSだ。統制を強めた先に残るのは、番組告知のみの味気ない投稿たちではないだろうか。

 フジテレビの遠藤龍之介社長は5月の会見で「指導が行き届いていなかったことなどに対して、社としての責任を痛感している」としている。では、“正しい指導”とは何で、それは誰が知っているのだろうか。線引きの難しさに直面しているのはフジテレビだけではないはずだ。(敬称略)

著者プロフィール

霜田明寛(しもだ あきひろ)

1985年東京都生まれ。東京学芸大学附属高等学校を経て、2009年早稲田大学商学部卒業。文化系WEBマガジン『チェリー』編集長。『マスコミ就活革命〜普通の僕らの負けない就活術〜』(早稲田経営出版)など、3作の就活・キャリア関連の著書がある。ジャニーズタレントの仕事術とジャニー喜多川の人材育成術をまとめた4作目の著書『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)は4刷を突破のヒット。J-WAVE『STEP ONE』・SBSラジオ『IPPO』などメディア出演も多く、日々の仕事や映画評、恋愛から学んだことなどを発信するネットラジオVoicy『霜田明寛 シモダフルデイズ』は累計再生回数200万回・再生時間15万時間を突破するなど話題に。Twitter


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