また、IT部門は各店舗で単品管理データを用いた分析を行いやすくするため、分析用テンプレートも用意した。取り扱い商品の売り上げランキングを自動集計して表示するテンプレートだ。各店舗は、売れ筋商品をひと目で把握することができ、これらのデータにアクセスして掘り下げていくと、自店や他店における売れ筋商品の売上高を比較したり、売れ筋の詳細な属性を知ることもできる。
売れ筋の詳細な属性情報を把握すれば、品ぞろえや顧客対応にも活かせる。顧客と商品を紐づけた分析を行えば、リピート顧客がどの商品を頻繁に購入しているか、主力商品を購入した顧客が同時に購入した商品は何かなど、いわゆるバスケット分析も行えるようになる。
過去のデータを用いると、各店舗の前年同期の売り上げの比較や、定番商品の売上高推移を比較したりすることもできる。顧客の趣味や嗜好、あるいは時期や季節によって売れ行きが左右される商品である場合は、蓄積した過去のデータと現在のデータを分析すれば、顧客の購買傾向(人気の遷移)が見えてくる可能性がある。
各店舗の情報を組織全体で共有することで、自店と他店を比較したり、業績の良い店舗の成功要因を分析して、自店の改善につなげることもできる。顧客の購買傾向は、地域によっても、各店舗の顧客対応によっても異なってくる。そうした差異が発生する原因を分析することで、販売戦略を見直すことも重要なことだろう。
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