「あ・うん」が幅を利かせるニッポンの会社にSAPの回答は?Interview(2/2 ページ)

» 2007年02月15日 09時07分 公開
[浅井英二,ITmedia]
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ITmedia SAPは過去35年間、企業規模でビジネスプロセスを統合するエンタープライズアプリケーションの開発にフォーカスしてきました。その経験こそが強みでしょう。しかし、日本の企業の多くは、ビジネスプロセスを統合するという考え方に馴染みがありません。

マクブライド わたし自身もCEOとして、内部統制を評価し、その報告書に署名をしなければならないのですが、ビジネスプロセスを統合し、きちんとしたシステムでコントロールしなければSOX法のような法規制に準拠することは難しいでしょう。

 また、日本の労働人口は減少していきますので、自動化によって効率を高めていかなければならないでしょう。

 SAPが提供しようとしているプラットフォームは、さまざまなビジネスプロセスがあらかじめ定義されていますが、同時に柔軟さも兼ね備えています。パッケージソリューションを活用することだけでなく、カスタム開発によってビジネスプロセスの革新をもたらすこともできます。

 SAPのパッケージは、ひとつのやり方を押し付け、差別化できないというものではありません。みなさんにハンマーと木を提供します。家をつくるのは顧客です。何百もの違った家が生まれるはずです。

ITmedia 日本の製造現場では、プロセスの改善が絶えず行われているのですが、一般のオフィス業務となると、とたんに「あ・うん」の呼吸が幅を利かせ、なかなかきちんとしたビジネスプロセスが確立されていません。

エンスリン ビジネスプロセスはどこにでもあるものです。どんな企業にも、製造の現場にも、ホワイトカラーにもビジネスプロセスはあります。問題は、そのビジネスプロセスが古かったり、あるいは非効率だったりすることです。ホワイトカラーだから、ということはありません。課題は、ホワイトカラーの多くが古いビジネスプロセスを守ろうとするところにあります。

 しかし、J-SOX法が導入され、労働力も減少していきます。ホワイトカラーにもプレッシャーが掛かってくるでしょう。変わらざるを得ないのです。日本の企業でも会計処理を巡る不祥事が相次いでいます。適正なシステムが必要です。

マクブライド まさにエンタープライズSOAの柔軟性という良さが効いてくるところです。



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