Android搭載Netbook、7月にも250ドルで登場か初のAndroidノートPCは中国製?

Skytoneという中国企業が3カ月後に業界初のAndroidベースのNetbookをリリースする予定だと報じられている。ARMプロセッサを搭載し、価格は約250ドルになる見込み。

» 2009年04月28日 15時11分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米Hewlett-Packard(HP)や台湾のAcerなどのPCメーカー各社は、GoogleのAndroid OSを採用したNetbookを開発する方針を既に表明しているが、その一方で、Skytoneという中国企業が同OSを搭載したミニノートPCを3カ月後にリリースする計画を明らかにした。

 報道によると、Skytoneでは「Alpha 680」というNetbookを年内にリリースする計画だ。GoogleのAndroid OSとARMプロセッサを搭載し、価格は250ドルになる見込みだ。

 この報道が真実であれば、同社のNetbookの発売は、Androidがスマートフォンの分野にとどまらず、同OSをベースとした広範なデバイスをOEM各社が発売する予定であることを示すものだといえる。

 SkytoneのNetbookに関するニュースを最初に報じたのは、Computerworldだ。

 これまでAndroidの市場は、スマートフォンおよびT-Mobileのネットワークで利用する携帯端末だけに限定されてきた。Samsungは4月27日、Androidを採用した携帯端末の機種を追加するとともに、「I7500」という新スマートフォンを発表した

 Googleが四半期決算を今月発表したとき、同社のエリック・シュミットCEOは、「Androidは今年、大きな飛躍を遂げ、市場に出回っているほかのOSに挑戦するようになると期待している」と語った。

 その数日前には、Microsoftの従業員がブログ記事で「90%以上のNetbookはWindows XPで動作している」と書いているが、これは米国内で使われているNetbookだけに言及したものであるようだ。

 AndroidがミニノートPC市場からWindowsを追い出すことができるかどうかは、まだ分からない。先ごろ開かれたAcerの新ノートPCシリーズの発表イベントにおいて、同社幹部は「LinuxベースのAndroid OSを検討したが、現時点では同OSはNetbookやノートPCの市場に進出する準備ができていない」と語った。

 しかしOEM各社がAndroidに関心を持っていないわけではない。HPではAndroidのテストを開始したという。T-MobileもAndroidを採用したデバイスの開発を検討中だ。

 Tom's Hardwareによると、250ドルという価格で提供されるSkytoneのAlpha 680は、533MHzで動作するARMプロセッサ、7インチのディスプレイ、128MバイトのDDR2メインメモリ、1GバイトのSSDを搭載する。Webサイトで公開された情報によれば、このNetbookの重さは約1.5ポンド(680グラム)。

 SkytoneのミニノートPCがARMプロセッサを採用していることを考えれば、これはノートPCの小型版というよりもMID(モバイルインターネット端末)に近いものになりそうだ。言い換えれば、このデバイスでは動作可能なアプリケーションの種類が限定される可能性が高いということだ。Skytoneのデバイスに関する別の報道では、同社ではIntelのAtomプロセッサやVIAのx86チップを将来モデルで採用する考えがあるのかどうかは不明だ。

 Freescale Semiconductorは今年、ARMプロセッサを搭載したプラットフォームや、ノートPCよりもMIDに近いNetbookシリーズを投入する計画を発表した。FreescaleではAndroidを採用したデバイスの提供にも関心を抱いている。

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