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» 2009年11月05日 14時42分 UPDATE

CloudBurst V1.2もお披露目:CIOはクラウドに「責任ある効率化」を求める――IBM Pulse Japan

IBMのカンファレンス「IBM Pulse Japan 2009 Autumn」が、11月5日に開催。基調講演では、市場で注目を集めるクラウドに対しサービスマネジメントの観点から展望が述べられるとともに「CloudBurst V1.2」もお披露目された。

[石森将文,ITmedia]

 11月5日に開催されたサービスマネジメントを主題とするIBMのカンファレンス「IBM Pulse Japan 2009 Autumn」で基調講演に立ったのは、同社Tivoli事業部の日野義久 事業部長である。ホットな話題であるクラウドを扱うためか、用意された会場は聴衆で埋まり、席につけなかった来場者は別室の中継映像で基調講演に臨むほどの盛況となった――。

日本のCIOは「クラウドの企業利用に期待しつつもコンプライアンスを重視」

日本IBM ソフトウェア事業 Tivoli事業部 理事 事業部長 日野義久氏 日本IBM ソフトウェア事業 Tivoli事業部 理事 事業部長 日野義久氏

 冒頭日野氏は、78カ国/2500人にのぼるCIOに対しIBMが実施した調査リポート(直接インタビュー形式で実施)を紹介する。それによると、企業競争力強化を目的にクラウドないしSaaSの利用を検討しているCIOは、グローバルの統計で33%にとどまるのに対し、日本では50%に達したという。また別の調査(日本IBM主催のセミナー参加者を対象にしたアンケート。2009年7月31日)では、24%のユーザー企業がクラウドを既に実装、あるいは実装準備段階にあることが分かったと指摘する。「国内のユーザー企業は、クラウドの利用において世界に先駆けているといえる」(日野氏)

 一口に「クラウド」といっても、災害対策、コラボレーション、開発/分析系……と、適用分野は幅広い。その中でもIBMは「Lotus LiveやIBM Computing on Demand(CoD)といったサービスを通じユーザーのクラウド利用を支援してきた」と日野氏。事例としても約144億におよぶWebページを対象にした早稲田大学の分析系クラウドや、CoDをプラネタリウム用のCG映像の描画に利用した例などが紹介された。

 こういったクラウド型のサービスを実装、提供しようとする企業を対象に同社が用意しているのが、7月に国内発表されたIBM CloudBurstである。CloudBurstは、サーバやストレージ、ネットワーク機器、そして導入サービスがパッケージ化された、いわば「クラウド環境構築のためのアプライアンス」という性格を持つ製品だ。ハードウェアではあるが、管理ソフトウェアとしてTivoli製品群が組み込まれ、CloudBurstを扱う主幹となるのもTivoli事業部となる。そして当日会場では、メータリングや電力監視機能、そしてフェイルオーバー機能を備えた後継モデル「IBM CloudBurst V1.2」がお披露目された。

 クラウド型サービスを利用する、あるいは自社にクラウド環境の基盤を構築する必要性の根拠として、日野氏はIDCによる調査結果を取り上げる。それによると1996年から2012年までのトレンドとして、「新規サーバへの投資額は横ばいか微減で推移するのに対し、電力空調コストおよび運用管理コストは右肩上がり」となることが見込まれるという。この現状を解決するには、「メインフレームからのダウンサイジングに当たり縦割り化/個別最適化されたオープン系システムを、クラウド型で資源利用効率の高いITインフラに作り変えることが必要だ」と日野氏は話す。

 冒頭述べたように、日本のCIOはクラウドへの意識が高い。だが同時に、特にパブリッククラウドに関しては、データの安全性や可用性といった点で基幹業務への適用は時期尚早とも考えられる。日野氏は「クラウドを前向きに検討すると同時にコンプライアンスの徹底を求めるのが日本のCIO像だと見えてきた」と指摘する。

 IBMのサービスマネジメントは、この責任ある効率化の実現に当たって効果を発揮すると日野氏は主張する。サービスの「コスト/リスク/クオリティ」はいわば「三すくみ」の関係にあり、例えばコストを徹底的に圧縮すると、クオリティに影響が出かねない。IBMのサービスマネジメントはこのバランスを、可視化、コントロール、オートメーションの観点から最適化するという。

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