CCCの「Tポイント」システム、Oracleで刷新

カルチュア・コンビニエンス・クラブは、「Oracle Database 11g」「Oracle Real Application Clusters」「Oracle WebLogic Server」などを用いて同社のポイントサービス「Tポイント」のシステムを刷新した。

» 2009年12月07日 18時49分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本オラクルは12月7日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が、Oracle製品を用いて同社のポイントサービス「Tポイント」のシステムを刷新したことを明らかにした。

 Tポイントは、CCCグループのTSUTAYAをはじめ、ファミリーマート、ENEOS、ブックオフ、すかいらーくグループなど、62社の提携先約3万店舗でポイントを取得/利用できるサービス。月間のトランザクション件数は1億件にもおよぶ国内最大級のポイントサービスで、会員数は2009年10月末現在で3365万人に達する。

 会員数の増加につれ、従来は夜間にバッチ処理で行っていた日次の集計処理が、予定時間内に終わらなくなるなどの課題が浮かび上がってきたという。そこで、2008年6月にリアルタイムサービスの提供などを志向した新ポイントシステム「MIPS(Mission critical Point System)」の構築プロジェクトがスタートした。

 新システムの設計に当たっては、データベース構造やサービス機能を見直し、ほぼ全面的なリニューアルとなった。製品としては、キャッシュフュージョン機能やインデックスのオンライン再編成が可能な点などが評価され、「Oracle Database 11g」「Oracle Real Application Clusters」「Oracle WebLogic Server」が採用された。

MIPSの構成(出典:日本オラクル)

 注目したいのは、アプリケーションサーバが従来のTomcatからOracle WebLogic Serverになっている点。CCCは、Tomcatは障害発生時のサポートに不安があるとし、安定したサポートが受けられるベンダーの製品を検討していたという。折しもその時期にOracleがBEA Systemsを買収、Oracle RACがOracle WebLogic Serverに対応し、かつデータベースとアプリケーションサーバのサポート窓口が一本化されたことなどが同製品の採用を後押ししたようだ。

 新Tポイントシステムのカットオーバーは2009年6月。旧システムよりも少ないサーバ数とCPU数で2倍のキャパシティを持つシステムになったという。また、CCCではサブシステムとして構築したリコメンドシステムや分析システムの活用も開始した。

 同社では、データ圧縮機能の「Oracle Advanced Compression」の採用や、Oracle Active Data Guardを利用した本番データベースと検索用データベースの同期も検討しているほか、次世代システムの検討にはOracle Exadataなどにも注目しているという。



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