3PAR争奪戦、HPの勝利で終結――買収総額は約24億ドルDellが断念

外部記憶装置メーカー3PARをめぐるHPとDellのクラウド戦略を賭けた買収合戦は、1株当たり33ドルの提案でHPに軍配が上がった。

» 2010年09月03日 07時35分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)と米Dellの米3PARをめぐる買収合戦は、HPが9月2日(現地時間)に提示した1株当たり33ドル、総額約24億ドルでの買収提案で決着した。これは、Dellが最初に提示した買収額の約1.8倍に当たる。

 HPが1株当たり33ドルでの買収提案を発表した後、Dellが買収交渉を終了し、3PARから違約金72000万ドルを受け取ると発表した。

 3PARに対しては、まず8月16日にDellが1株当たり18ドルでの買収を提案し、3PARの取締役会の合意を取り付けた。その後、23日にHPが1株当たり24ドルという価格で対抗した。これに対しDellが26日に1株当たり24ドル30セントに引き上げ、さらにHPが27ドルを提示。27日にDellも27ドルを提示し、3PARがDellの提案を受け入れると発表したが、直後にHPが30ドルに引き上げた。

 3PARの発表文によると、その後Dellが1株当たり32ドルに引き上げており、HPが2日に33ドルに引き上げたのはそれを受けたものだった。

 HPは3PARに対する株式公開買い付け(TOB)を8月24日〜9月24日に実施する。買収は年内に完了する見込みとしている。

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