ヤマハ、MDM機能を備えた無線LANアクセスポイントを発売 企業の“モバイル化”を支援

ヤマハは、モバイル端末管理機能やネットワークの可視化機能などを備えた無線LANアクセスポイントを2013年3月に発売する。

» 2012年11月02日 07時00分 公開
[ITmedia]
photo WLX302

 ヤマハは11月1日、中小規模オフィス向け無線LANアクセスポイント「WLX302」を2013年3月に発売すると発表した。ネットワーク環境を可視化する機能やMDM(モバイル端末管理)機能などを備え、企業のスマートデバイス活用を支援するという。実売想定価格は5万円程度。

 WLX302は、2.4GHzと5GHzのデュアルバンドに対応する無線LANアクセスポイント。無線LANの電波状況をグラフ化して表示する「見える化機能」を搭載し、スループット、周辺のアクセスポイント、チャンネル使用率、CRCエラー率、接続中の端末などの情報をPCの管理コンソール上で確認できる。

 同機能によって検出した数値は自動で色分けして表示されるため、通信状況を視覚的に把握できるという。検出した値が一定を超えると画面情報を自動で保存する「スナップショット機能」も搭載し、ネットワーク障害発生時の状態を後から確認できるようになっている。

photo ネットワークの状態をグラフィカルに確認できる
photo 端末内アプリの管理画面

 企業が従業員のスマートデバイスを管理できるMDM機能も搭載する。指定した端末の利用ポリシーをPCの管理コンソール上で設定することで、特定のアプリ以外の利用を禁止できるほか、端末の紛失時などにリモートから端末をロックしたり、端末を初期化したりできる。同機能はまずiOS向けに提供し、2013年夏ごろにAndroidへの対応を予定しているという。

 同社のルータ製品との連携機能も備えている。スイッチ制御機能を搭載した同社製ルータのGUI画面上で、複数のWLX302を集中管理できる。また、LANケーブル経由で電力を得るPoE(Power over Ethernet)の採用で、PoEの給電機器と組み合わせてさまざまな場所に設置できるのも特徴だ。

 発表から発売までの期間が長いことについて、ヤマハの長谷川豊サウンドネットワーク事業部 事業部長は「業務用の製品のため、顧客に事前に評価してもらう期間が必要と考えた」と説明する。同社はWLX302の発売前から企業に対して評価用の機器を貸し出すほか、主要都市での説明会なども予定しているという。

 同社はWLX302の発売後、初年度で2万5000台の販売を見込む。

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