NICTがスパコンシステムを刷新、「宇宙天気予報」に活用導入事例

情報通信機構が日立製サーバを中核とするスーパーコンピュータシステムを導入した。

» 2012年11月20日 13時49分 公開
[ITmedia]
SR16000 モデルM1

 日立製作所は11月20日、情報通信機構(NICT)に「SR16000 モデルM1」サーバを中核とするスーパーコンピュータシステムを納入したと発表した。NICTでは同システムを1日から本格稼働させ、「宇宙天気予報」の計算に利用する。

 NICTが採用したシステムは、SR16000 モデルM1のほか、149.61テラバイト容量のミッドレンジディスクアレイ「Hitachi Adaptable Modular Storage2500」、ファイルストレージとして仮想ファイルプラットフォーム「Hitachi Virtual File Platform」などの製品で構成。システム全体の理論演算性能は25.49テラフロップスで、従来システムの約16倍、宇宙天気シミュレーションの空間精度としては約100倍に向上するという。

 宇宙天気予報は、通信システムや電力システムといった重要インフラに大きな影響を与える地球周辺の磁気圏の乱れや宇宙放射線などを予測するもの。NICTではシミュレーション結果に基づいて影響が予想される期間や地域などを「宇宙天気予報」として公表している。

 新システムでは「宇宙天気予報」のほかに、世界で初めて「極端現象シミュレーションプログラム」を運用する。また地表から高度500キロメートルの空間状態をシミュレートする「地球大気圏影響シミュレーションプログラム」も開発を進めていくという。

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