中西金属工業、クラウドERPサービスでグローバル生産管理を実現導入事例

自動制御装置などの製造販売を行う中西金属工業は、クラウド対応のERPを活用してグローバルでの設計から製造・出荷業務の“見える化”を実現した。

» 2013年04月23日 17時22分 公開
[ITmedia]

 ベアリング・リテーナーやコンベア、自動制御装置など製造販売を手掛ける中西金属工業は、クラウドサービスを利用してグローバルでの設計・製造に関わる情報の一元管理や業務の見える化・効率化を実現するシステムを導入した。採用したクラウドサービスはIFSのグローバルERPソフトウェア「IFS Applications」。これを国内提供するNECが4月23日に発表した。

 中西金属工業は、販売する製品の設計を日本や米国、フィリピンで行っている。海外の営業拠点はタイやインド、インドネシアなど13拠点にわたる。このため、1つの製品に関する設計の進ちょく状況や製品ごとの部材調達状況、製造進ちょく状況の“見える化”などが課題となっていた。

 こうした課題の解決のため、NECでは「IFS Applications」のクラウドサービスを活用し、データセンターに中西金属工業での案件ごとの設計・製造プロセスに必要な関連情報を集約、一元管理できるようにした。これによって設計から製造・出荷に関わる同社での業務の見える化を実現した。協力会社を含む海外各拠点の担当者と日本との情報共有の効率化や早期化につながっており、NECのデータセンターを利用することで、セキュリティの確保と万一の災害での事業継続性も確保したという。

 中西金属工業は、これまで電話やメール、郵送で実施していた情報伝達をクラウド上で行うことにより、業務の待ち時間を減らして業務全体の効率化を図った。これによる収益増を目指す。

 また、2007年に見積情報や設計図面・仕様書・部品表などの製品技術情報を管理するNECのPLMソフトウェア「Obbligato III」も導入している。「Obbligato III」の設計情報を「IFS Applications」と連携させることで、見積から受注・設計・製造・出荷までの一連の業務を世界中のあらゆる拠点で把握できるようになったという。

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