富士通、自社の「SPARC M10」サーバで社内のオラクルDBを統合へ導入事例

富士通が自社製品のUNIXサーバ「SPARC M10」を利用して、社内のオラクルデータベース基盤の統合に着手した。

» 2013年07月11日 16時38分 公開
[ITmedia]

 富士通は7月11日、自社製品であるUNIXサーバ「SPARC M10」と日本オラクルの「Oracle Database 11g」を利用し、社内のオラクルデータベース基盤を統合すると発表した。この統合でシステム全体の性能向上やデータベースサーバの運用レベルの統一、可用性の向上、トータルコストの削減を目指すという。新システムは9月下旬に稼働する予定。

 同社は、これまで生産管理や購買、物流、総務などの部門ごとに、データベースサーバを導入してきたという。その結果として複数のバージョンのデータベースが存在し、サーバが乱立する状況になった。バックアップや災害対策にかかるコストが高額になり、運用管理のサービスレベルがバラバラであるなのどの課題を抱えていた。

 東日本大震災を契機にこれらの課題に対応するため、データベース基盤統合の検討をスタート。全社で利用可能なデータベースサービス基盤の構築に着手した。新たなデータベース基盤を「Oracle Database 11g」に統一し、基盤プラットフォームは社内の利用状況に合わせてUNIXサーバ基盤とPCサーバ基盤に分割または統合する。UNIXサーバ基盤に「SPARC M10」を採用した。

富士通のオラクルデータベースの統合イメージ

 今回の統合では多種多様なシステム集約を実施するため、能力向上を逐次実施できる柔軟性、高集約を実現するための性能と集約性、コスト削減のための高い移行性が必要になるという。これらの条件をクリアできる唯一のサーバが「SPARC M10」だという。一方のPCサーバ基盤には「Oracle Exadata」を採用した。

 これらの基盤は、本番環境とDR環境を兼ねた開発環境を別々に、遠隔地に設置される。また、データの同期は「Oracle Data Guard」で実施し、いざという時の備えを実現するとともに運用レベルの統一と向上を図る。これらの対策により、システム全体の可用性向上、運用管理をはじめとするトータルコストの削減を図るとしている。

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