DCをSDNでつないで災害・障害対策、NECが新ソリューション

NECは、異なる地域にある複数データセンター間のネットワークをSDN化し、これらを統合したクラウドシステムとして自動運用できるソリューションを発売する。

» 2014年05月28日 17時16分 公開
[ITmedia]

 NECは5月28日、災害・障害対策機能を強化した「IaaS運用自動化ソリューション」を発表した。同ソリューションは、NECのクラウド基盤ソフト「WebSAM vDCAutomation」とSDN対応製品「UNIVERGE PFシリーズ」によって実現されるものだ。

 「IaaS運用自動化ソリューション」は、データセンター内ネットワークに適用していたSDNを、異なる地域にある複数DC間のネットワークにまで拡大するもの。これにより、複数データセンターを統合したクラウド運用の自動化を可能する。複数のデータセンターのネットワークが統合運用されることで、あるデータセンター内でリソースが逼迫した場合でも、自動的に他の地域のデータセンターのリソースを融通することが可能になり、無駄な機器コストを削減できる。

 また、事前に業務システムなどの設定情報へサーバ、ストレージだけでなくネットワークも含めて、移動可能なリソースとして登録できるようになった。災害や障害時に、他地域のデータセンターのリソースを活用して管理ポータルから簡単な操作で再稼働できる。復旧作業を大幅に短縮し、人的なミスを抑止する。

 データセンターの広域・分散設置している場合、これまでは個々のデータセンターでネットワーク管理を実施する必要があり、運用コストの増大を招いていた。NECではクラウド事業者やプライベートクラウドの導入を進めている企業を中心に同ソリューションを販売していく。

ソリューションイメージ

 なお、NECは「IaaS運用自動化ソリューション」のネットワークリソースのプール管理とプロビジョニング機能に限定したライセンスも提供。マルチベンダー環境で既にITリソースの運用を行っているシステムにも、ネットワークオーケストレーション機能を導入することが可能となり、SDN環境の導入が容易になる。

 IaaS運用自動化ソリューション(WebSAM +UNIVERGE PFシリーズ)の販売価格は882万円から。ネットワークオーケストレーションのみの場合は782万円から。いずれの価格もSI費用、保守料は含まない。

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