徳島大学、コンテナ型データセンターなどでBCPを強化

コンテナ型データセンターやネットワークインフラの整備を実施し、情報システム基盤の事業継続性を強化した。

» 2014年06月24日 17時08分 公開
[ITmedia]

 徳島大学が新しい情報システム基盤を構築し、事業継続性を高めた。NECのBCPソリューションを採用しており、同社が構築も担当している。6月24日にNECが発表した。

 新情報システム基盤は、コンテナ型データセンターの活用による低コストで安全な学内データの管理と、災害に強いネットワークインフラと仮想化基盤の整備の2つを主目的に構築された。

 コンテナ本体は耐震構造で、搭載されるラックも免震装置を装備している。これにより、これまでサーバの管理・運用をしていた建屋に耐震工事などを行う場合に比べ、約半分のコストで導入できた。また、コンテナへの出入りには専用ICカードによる入退管理システムによって厳格に管理するという。

 ネットワークインフラと仮想化基盤は、これまで常三島・蔵本・新蔵の3キャンパスで常三島キャンパスを経由してインターネット接続するツリー型のネットワーク構成を、学外データセンターを中心にしたスター型の構成に変更した。ネットワークを冗長化し、常三島キャンパス・学外データセンタ・コンテナ型データセンターの3拠点間で学生や教職員のアカウント認証情報を互いにバックアップする仕組みとした。

 このほかにキャンパス間での広域無線環境や衛星通信設備、自家発電・蓄電設備も導入。災害時の通信網や電力を確保すると同時に、通信網を近隣住民に開放するなど、地域への貢献も視野に入れている。

 徳島大学は、南海トラフ大地震が発生した場合、その影響が甚大と想定される地域に立地している。そのため、情報資産にも重大な被害が生じる可能性があると想定し、「情報システムBCPプロジェクト」を掲げて、大学を中心とした地域の災害対策強化に臨んでいる。今回のシステム基盤構築もその一環となる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ