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» 2015年06月22日 07時00分 UPDATE

即席!3分で分かるITトレンド:毎週3分、情シスドリル コレ1枚で分かる「SDI」

IT資源についての悩みどころの代表格は、導入や運用・管理にかかるコストと、ビジネスの変化に即応する柔軟性や拡張性。それらが一気に解決できちゃうソリューションとして注目の「SDI」について、図解でじっくりおさらいしよう。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップ麺を待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスのみなさんのこんな課題を解決します。


「仮想化」でより柔軟に

 道路や鉄道、電気や電話、病院や学校など、私たちの生活や社会を維持する基盤をインフラストラクチャー(インフラ)と呼びます。クラウドやモバイルネットワークをはじめとするITサービスは、業務を処理するサーバ、データを保管するストレージ、通信を担うネットワーク機器、そしてこれらを設置するデータセンターなどのITインフラに支えられています。

 ITインフラは従来、ITサービスごとに個別に調達し、構築するものでした。しかし、このやり方では、変化が激しい市場に即座に対応するのが困難です。また、不確実なビジネスの先行きを見通すのも難しく、必要となる機能や規模を予測するのも容易ではありません。

 この先、ITの需要は増える一方であるにもかかわらず、それを読めないままITインフラを調達し、構築するのは、これまでになく大きなリスクを伴うようになったというわけです。

 この状況を打破する技術として「仮想化」が注目されています。これは、あらかじめ標準的な構成のITインフラを用意しておき、必要に応じてシステム資源をそこから取り出し、自由に調達・構成できるソフトウェア技術のことです。

 インフラを構成するすべてのハードウェア資源に仮想化の技術を使えば、「ソフトウェアでシステム構成を設定、定義できるインフラ」が出来上がります。このようなインフラを「SDI(Software Defined Infrastructure)」といいます。

コレ1枚で分かる「SDI」

運用も利用も“電気のごとく”

 SDIを使えば、サーバ、ストレージ、ネットワークのハードウェア、それらを設置する設備、安定して稼働させるための運用を気にすることなく、必要な時、必要な構成でその能力や機能を使えるようになります。これにより、ITインフラの調達や構築にかかる時間は大幅に削減され、規模や機能の変更にも即応できるようになるのです。

 SDIは個々の企業で個別に構築することもできますが、それではそれぞれの企業が膨大な設備投資を担わなくてはなりません。ならば、このSDIを複数の企業で共用すればいいわけです。例えば、私たちが電気を使うときに、発電所の設備や運用を気にすることなく、使った分の電気料金を支払うのと同じようにITインフラを使えればいいのです。

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 こうした背景からSDIには、システム資源の利用分を計測して課金する機能や、容易に使えるメニューを用意したサービスが登場しています。それが、パブリッククラウドの1つであるIaaS(Infrastructure as a Service)です。AWS(Amazon Web Services)やNTTコミュニケーションズのCloud n(クラウド・エヌ)、IBMのSoftLayerなどがこれに当たります。

 もちろん、個別の構成や運用にこだわる企業が独自にSDIを構築する場合もあります。このような仕組みをプライベートクラウドと呼びます。そして、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて、よりコストパフォーマンスの高いITインフラの構築を目指す使い方もあります。これはハイブリッドクラウドと呼ばれています。

 このように、SDIは、クラウドコンピューティングを支える技術でもあるのです。

著者プロフィール:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤリティフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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