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ダウンロードした音楽を持ちだす――ケンウッド「NZ-07」レビュー Any Music(3)(3/3 ページ)

» 2004年06月11日 16時19分 公開
[渡邊宏,ITmedia]
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 対応するUSBハードディスクの型番はメーカーのWebサイトに掲載されており、原稿執筆時点では、バッファローの「HD-120IU2」「HD-120IU」「DIU-B120G」が動作検証済み機種となっている。検証済み機種は随時追加される予定だが、基本的にはほぼすべての機種で動作するとのことだ。

 今回はバッファローのHD-120U2(120Gバイト、USB1.1/2.0接続)を使用して、曲数17曲(シングル3曲、アルバム1枚)が収録された状態でのバックアップを試みた。所要時間は5分57秒だった。

photo バックアップ作業完了の画面

 ちなみに、そうして作成したバックアップファイルをPCで見てみるとこんな感じ。PCから再生するのはちょっと無理そうだ。

photo NZ-07でバックアップ作業を行ったHD-120U2をPCに接続してみたところ。「tgbk_10000aa」や「tgbk_10000ab」というファイルがサイズから曲データかなーと想像できるが、むろん再生はできない

Webブラウジングやスライドショー鑑賞も――やはり置き場はリビング

 ここまでは音楽を楽しむ機能を中心に紹介してきたが、NZ-07にはフォトアルバム機能やWebブラウジング機能も備えられている。

 フォトアルバム機能はメモリースティックやCD-R/RWに保存された静止画(jpeg、tiff、png、gif、bmpに対応)を閲覧したり、HDDに保存しておくことができる。アルバムを作成して管理したりするほか、簡単ながらも画像編集機能を備えており、回転や色調補正、エフェクトなどの処理を施すことができる。

photo フォトアルバム
photo 簡単ながらもコントラストやシャープの調整も可能

 NZ-07の場合、Webブラウザには標準でケンウッドのサイトとシステムソフトの更新が用意されており、使用中の機器に関する最新情報がすぐに入手できるのはありがたい。もちろん、他のサイトもURLを入力すれば自由に閲覧できる。

photo Webブラウザ機能のトップ画面
photo ITmediaを見てみるとこの通り。640×480までの出力しかサポートしていないため、いまどきのWebサイト閲覧には少々厳しい

 2回に渡ってAny Music対応端末を見てきたが、正直な印象は「もうひとつがんばり欲しい」というところ。ボタン1つでのオンライン音楽購入やFM放送とのリンク機能は使用していて素直に楽しいと感じるし、HDDのバックアップが可能なところも評価したい。だからこそ、リモコンボタンに頼っている入力インタフェースや、機能切り替えの際に再生がとぎれてしまうというような細かな使い勝手が気になってしまう。

 しかし、細かな使い勝手については(PSXのように)ネット経由のバージョンアップで改善される可能性もある。USBをPCのような汎用拡張端子として使用しないことは、Any Musicの割り切りと考えれば、むしろ今後に期待ができる。すっぱりとPCチックな要素を取り払っているおかげで、リビングを居場所とする家電としての主張をそこから感じることができるからだ。

 今回使用したマシンはいずれも第1世代のもの。第2世代、第3世代と進化していくうちに細かな点も洗練され、リビングという空間に定着するのもそう遠い日のことではないだろう。

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