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裸眼で3Dを楽しめるデジカメ「FinePix REAL 3D W1」、登場

» 2009年07月22日 15時17分 公開
[ITmedia]
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 富士フイルムは7月22日、昨年9月に同社が市販化を発表した、裸眼で立体映像を楽しめる“3Dデジタルカメラ”「FinePix REAL 3D W1」と対応する3Dフォトォトビューワー「FinePix REAL 3D V1」を8月8日より販売開始すると発表した。撮影した3D画像をプリントするオンラインサービスも同時に開始し、「FUJIFILM FinePix REAL 3D System」として、3Dの撮影から鑑賞、出力まで一貫したサービスを提供する。

photophoto 「FinePix REAL 3D W1」。2眼を77ミリ間隔で搭載している
photophoto 背面には2.8型(約23万画素)液晶モニターを搭載。3D表示時には「ライトディレクションコントロールシステム」によって立体感を与える(写真=左)、ズームレバーとシャッターボタンは上面(写真=右)

 “3Dデジタルカメラ”「FinePix REAL 3D W1」は、あたかも人間の両目のように2つのレンズと撮像素子を搭載しており、両眼視差を利用した静止画と動画を撮影できる。背面の2.8型液晶ディスプレイは左右の目に入る光をそれぞれ制御する「ライトディレクションコントロールシステム」を備えており、裸眼で自分の撮影した立体映像を楽しめる。

 撮像素子は1/2.3型 有効1000万画素CCDで、レンズは35ミリ換算39〜149ミリ相当の光学3倍ズームレンズ。動画についても、フレーム単位で画像を同期させることで立体映像を作り出している。撮影ファイルは静止画が「マルチピクチャーフォーマット(MPF)」(拡張子.MPO)、動画が「3D-AVI」(映像コーデックはMotionJPEG。2つのAVIファイルを1つのコンテナに収納した独自形式)が採用されている。

 立体映像の撮影については、完全にカメラに設定を任せられるオート撮影のほか、撮影者がカメラを動かしてマクロや望遠撮影時にも立体感を得られる「3D2回撮り」、動いている被写体を2回撮影することで2視点の撮影ができる「3D時間差撮り」と言った撮影機能も用意されている。

photo 「3Dオート」での撮影例。写真では被写体が2重にブレているように見えるが、肉眼で見ると奥行きを感じられる

 2つの撮像素子/レンズを搭載するという特徴を生かした、「ツインカメラモード」も備えた。いずれも立体ではなく通常の撮影となるが、ワイドとテレの写真を同時撮影する「テレ/ワイド同時撮り」、同一シーンで2つの異なる色調の写真を同時撮影する「2カラー同時撮り」、シャッタースピードの異なる2枚の写真を同時撮影する「高/低感度同時撮り」などユニークな機能が利用できる。サイズは123.6(幅)×68(高さ)×25.6(奥行き)ミリ、約260グラム(本体のみ)。

 8型液晶を搭載する3D対応フォトフレーム「FinePix REAL 3D V1」でも、FinePix REAL 3D V1で撮影した立体映像を楽しめる。左右の目に別々の画像を分離して届けるという基本的な仕組みはV1の背面液晶と同一だが、より3Dで見やすいポイントが多い「パララックスバリアシステム」を採用しており、多人数での鑑賞に適している。プリントサービスは表面にレンチキュラーシート(凸レンズを無数に配置することで、両眼視差を発生させる)を一体化したもので、2LとKGの2サイズを用意する。

photophoto 8型の3D対応フォトフレーム「FinePix REAL 3D V1」。2D表示時は800×600ピクセルの解像度を持つが、シャッターで左右両眼に入る映像を制御するため、3D表示時には実質400×600ピクセルとなる。512Mバイトのメモリを内蔵するほか、USB端子とメモリーカードスロット(xDピクチャーカード/SDメモリーカード/SDHCメモリーカード対応)も搭載する
photophotophoto プリントサービスと利用されるレンチキュラーシートの概念模型。カマボコ状のレンズを写真の上にはり付け、のぞき込む角度によって目に入る映像が異なるようにすることで、立体感を得る仕組みだ

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