秋のヘッドフォン祭2012
「もうフォーマットは気にしない」、DSDネイティブ再生に対応したDACが続々登場
PCオーディオ関連機器の中でも性能向上が著しいUSB DAC。「秋のヘッドフォン祭 2012」でも多くの新製品がブースに並んだが、中でもDSDネイティブ再生に対応した製品が複数のメーカーから登場し、注目を集めている。
DSD(Direct Stream Digital)は、音声信号を1ビットのデジタルパルスの密度で表現するオーディオ方式。SACDに採用されたことでも知られるが、広い周波数帯域、低ノイズ性に加え、比較的ファイルサイズが小さいといった特長もあり、近年は高品位楽曲(ハイレゾ音源)配信のフォーマットとしても普及しはじめている。「ototoy」や「e-onkyo music」といった大手音楽配信サイトが対応し、徐々に音源ファイルも増えてきた。
ラトックシステムは、10月23日に発表したばかりの「RAL-DSDHA1」を展示した。DSDのダイレクト入力が可能なWolfson「WM8742」を採用したUSB DAC搭載ヘッドフォンアンプだ。
DoP(DSD Audio over PCM Frames) DSD Standard 1.0に準拠し、PCM伝送のフレームを使ってDSDを送り出す仕組み。このため、再生中にステータス表示LEDを見ると「DSD」と「176.4」(PCMの176.4kHzの意味)の両方が点灯する。伝送時の挙動がPCMの176.4kHzに近いからだという。
再生ソフトには、Windowsなら「foobar2000」や「HQPlayer」、Macでは「Audirvana Plus」(有料版のみDSD再生に対応)といった定番のハイレゾ対応ソフトで再生できる。Windowsは専用ドライバー(ASIOドライバーでも動作)を導入する必要があるが、Macの場合は標準ドライバーで動作するため、インストール作業は発生しない。
KORGは、11月中旬発売の「DS-DAC-10」を参考展示した。DS-DAC-10は、Cirrus Logicの「CS4398」を搭載。専用ドライバーにより、2.8224MHzおよび5.6448MHzのDSDファイルをASIO経由でPCから転送することでネイティブ再生をサポートする。残念ながらMacでDSDネイティブ再生はできない。
会場では、DSD音源をPCMに変換するときの定番でもある同社製のフォーマット変換ソフト「AudioGate」を使い、DSDをネイティブ再生して見せた。逆にWAVなどのPCMデータも5.6448MHz/DSDデータに変換して再生できるという。
ティアックは、10月17日に発表した「Reference 501シリーズ」の「UD-501」を使ってDSD再生をデモンストレーションしている。UD-501は、ASIO2.1またはDoP方式によるDSDネイティブ再生をサポート。DSD 5.6MHzにくわえ、PCM(WAVなど)も384kHz/32bitまで再生できる。プレーヤーソフト「 TEAC Media Player」もオリジナルで、「シンプルな外観と操作。フォーマットを気にすることなく、PCオーディオが楽しめることが一番のメリット」(同社)と話していた。
「Nmode」ブランドの高級オーディオ機器を展開するリリックもDSD 5.6MHz、およびPCMの384kHz/32bitまで対応する単体DAC「X-DU1」を展示していた。背面にはXLRバランス出力、RCA出力などを装備。入力はUSB、同軸/光デジタル。年内の発売を目指しており、価格は9万円を切る程度になるという。
ほかにも展示機が間に合わなかったという海外ブランドもあり、DSDネイティブ再生対応のUSB DACも製品の幅が広がることが期待される。今後、PCオーディオにおける注目ジャンルになることは間違いない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
OpenAI、数学者の独立諮問グループと連携 内部モデルは「100件超の未解決問題を解決」
-
2
Google、「Googlebook」の予約受付開始 899ドル(約14万円)から
-
3
YouTube、収益化基準を2027年に大幅引き上げへ 新規参加条件が従来の2倍に
-
4
OpenAI、フロンティアAIの国際標準づくりを米国主導で進めるよう提言 「RSIはまだ起きていない」
-
5
“自動で耳コピ”アプリ、ヤマハが無料公開 音源読み込み→3分でピアノ譜に
-
6
FANZA、成人向けAI創作・公開サービス「FANZAスタジオ」発表 先行体験は8月24日から
-
7
経営「AIでラクして早く帰って」→社員「帰らない」 工数最大9割減のDeNAも悩むAI効率化の壁
-
8
今度は“ディスプレイなし”のAIグラス、「Rokid Ai Glasses Style」を試す
-
9
新作「鬼武者」にハマったマンガ家が熱弁する、他とは違う“パリィ”の魅力とは?
-
10
Amazon、MetaのAIエージェント「Muse」による代理購入をブロック Shopifyは全店舗で対応へ
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR