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ひと味違う創立30周年記念モデル、ラトックの“バランス駆動型アンプ内蔵ヘッドフォン”「REX-UHPB1」

» 2013年05月24日 23時35分 公開
[ITmedia]

 ラトックシステムがバランス駆動型のヘッドフォンアンプを内蔵したユニークな密閉型ヘッドフォン「REX-UHPB1」を発売した。ラトックシステムの創立30周年を記念した完全限定生産モデル。ただし、一般的な“記念モデル”とはかなり方向性が違っている。

「REX-UHPB1」

 アナログケーブルは持たず、ハウジングから直接USBケーブルが伸びるヘッドフォン。DACやヘッドフォンアンプを一緒に持ち歩く必要はなく、PCのUSB端子に接続するだけというシンプルさでPCオーディオが楽しめる新コンセプト商品だ。

接続はとてもシンプル。対応OSはWindows 8/Vista/XP、MacOS X 10.6以降

 ハイレゾ音源には対応していないが、音質にはこだわった。国内メーカー製の53ミリ径ドライバーと44.1kHz/16bit対応のDACを搭載。ヘッドフォンアンプ回路は、TI製の「TPA8111」をBTL(Bridged Transless)接続でL/Rそれぞれに1個ずつ使用するデュアルモノラル構成。左右独立したアンプおよびバランス駆動により、チャンネルセパレーションに優れ、音源やドライバーが持つ本来の表現力を最大限に引き出す仕組みだ。また、OCL回路(Output Capacitor less circuit)の採用により、豊かな低域と全帯域で誇張のない自然な音質を実現しているという。

 さらにユニークなのは、右ハウジングに使用しないボタン類とLEDインジケーターがあることだろう。実はこの製品、「既に販売や保守を終了したワイヤレスヘッドフォンの筐体を使い、リチウムイオン電池の入っていた部分にUSB-DAC搭載のバランスヘッドフォンアンプ基板を組み込んだ」(同社)という、エコロジー精神にあふれた製品だ。


 このワイヤレスヘッドフォンは数年前に販売していたもので、震災後にリチウムイオン電池の調達が困難になり、生産中止を余儀なくされた。今回、“バランス駆動型アンプ内蔵ヘッドフォン”というチャレンジングな製品を送り出すにあたり、なるべく低価格で提供しようと考え、余剰部材の活用を決めたという。一般的な“創立××周年記念モデル”とは随分とイメージが違うが、ラトックの広報担当者は「他社がやらないことをドンドンやる会社なので」と笑う。

 「REX-UHPB1」は、(部材の都合もあって)完全限定生産。価格はオープンプライスだが、直販サイトでは9980円で販売している。出荷開始は6月下旬頃になる予定だ。

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