ITmedia NEWS >

ハイブリッドに進化した新しい“XBA”がソニーから登場

» 2013年09月05日 10時00分 公開
[ITmedia]

 ソニーは9月5日、カナル型イヤフォン「XBAシリーズ」3機種を発表した。従来のバランスド・アーマチュア型ドライバーにダイナミック型ドライバーを組み合わせたハイブリッド型だ。

 ハイブリッド型にした理由について同社は、「BA型ドライバーのXBAシリーズは、クリアな中高域が評価された。一方でダイナミック型はダイアフラムが大きく使えるため、低域を出す際の振幅が小さく、ひずみを抑えられる。双方の良いところを合わせた、現在考えられるベストなソリューション」と説明。同社は1980年代からイヤフォンを販売しているが、「過去30年で最もいい音」と話している。

「XBA-H1」は、フルレンジのBAに9ミリのダイナミック型ドライバーをプラス

 3機種のうち、エントリーモデルにあたる「XBA-H1」は、フルレンジのBAに9ミリのダイナミック型ドライバーをプラスした。ハウジング上に設けた通気孔により低域の過渡特性を改善する「ビートレスポンスコントロール」、そして制振性の高い素材を使用したハウジングといった要素は各モデル共通の使用だ。

 「XBA-H2」では、フルレンジのBAにXBA-H1より一回り大きな13.5ミリ径ダイナミック型ドライバーを追加した。ダイナミック型ドライバーの振動板には高剛性と広い帯域にわたる高い内部損失を両立した液晶ポリマーフィルムを採用した。再生周波数特性は、XBA-H1が5〜2万5000Hz、XBA-H2は4〜2万5000Hz。

「XBA-H2」では、フルレンジのBAに13.5ミリ径ダイナミック型ドライバーを追加

 最上位モデルとなる「XBA-H3」は、フルレンジのBAのほかに、「HDスーパーツィーター」と呼ばれるBAユニットを搭載している。HDスーパーツィーターは、これまで以上に高い周波数を再生できるように、従来は鉄だった振動板をアルミニウム製としたもの。さらに液晶ポリマーフィルム振動板を採用した16ミリ径ダイナミック型ドライバーを組み合わせ、合計3ユニット構成となっている。

「XBA-H3」は、フルレンジのBA、「HDスーパーツィーター」、16ミリ径ダイナミック型ドライバーの3ユニット構成

 XBA-H3の再生周波数特性は3〜4万Hzと、1つだけ飛び抜けた数字だ。「HDスーパーツィーターにより、楽曲が奏でられている場所の空気感までしっかりと表現できる。インナーイヤー型でもハイレゾ音源を楽しめる」という。なお、XBA-H3は形状記憶樹脂「テクノロート」を芯材に使用し、シリコンで表面を覆った「アジャストフリーイヤーハンガー」を採用。耳に合わせてハンガーの形状が変わる耳掛け式とすることで、装着時の安定性と不要な振動を抑制している。

 ケーブルは3モデルとも着脱式の1.2メートルY型。イヤーピースは、内部に発泡クッション材料を使用して装着時の安定性と遮音性を向上させた「シリコンフォームイヤーピース」となっている。

 3機種とも発売は10月25日。価格はオープンプライスで、実売想定価格は「XBA-H1」が1万6000円前後、「XBA-H2」は2万6000円前後、「XBA-H3」は3万7000円前後となっている。

iconicon

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.