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深夜の決闘!――話題の扇風機を夜のアキバでガチ比較(2/5 ページ)

» 2015年08月04日 21時23分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

ダイソン「PureCool」(ピュアクール)

 “羽根のない扇風機”として知られるダイソンの新型。タワーファンの空気吸い込み口に円筒形のHEPAフィルターを装着し、話題のPM 2.5どころかPM0.1(粒径0.1マイクロメートルの超微小粒子状物質)まで取り除くことのできる空気清浄機能を加えた。参考価格で6万4800円(税別)と扇風機としてはかなり高価だが、未来的な外観やダイソンというブランドもあって「指名買いの多い機種」(森田氏)という。

ループ部は両側のボタンを押し込むと外せる

 客層は若い人から年配の方まで幅広く、とくに最近は中国人観光客にも人気らしい。「ただ、中国国内のコンセントは240ボルトのため、日本向けの製品を使うには変圧器が必要です。一緒に購入していく方もいます」(森田氏)。

この中にファンやモーターが入っている

 空気清浄機能のキモは、「360°グラスHEPAフィルター」と呼ばれる円筒形のフィルター。フィルター1つあたり1.1平方メートルのマイクロファイバーを使用し、254層折りのプリーツ状に加工したもので、1日12時間動かしても1年間は使用できるという。HEPAフィルターの交換作業は簡単。本体からループ部を外し、円筒形のフィルターを上に引き抜くだけでいい。交換用フィルターの価格は6000円(税別)となっている。

これが「360°グラスHEPAフィルター」

 独自のエアマルチプライアー技術は、細いスリットから勢いよく吹き出した空気が翼形状のループ内部を通る際、背後や上下の空気を巻き込んで風量を増す。ピュアクールの場合、上下に長いループを持ち、縦にワイドな風を送り出せるのが特徴だ。一方で扇風機としての機能はシンプル。空気清浄機能以外の付加機能といえばオフタイマーくらいだ。

シャープ“スリムファン”「PF-HTC1」

 シャープの「PF-HTC-1」は、流麗なスリムボディーを持つ同社DCタワーファンの3世代目。ファンを2基に増設し、吸い込み口を従来の1つから4つへと増やして風量を従来機に比べて最大約1.5倍に向上させたという。

背面にリモコンポケットやハンドル代わりの穴がある

 またシャープお得意の「プラズマクラスター25000」(1立方センチメートルあたり約2万5000個のイオンが空中に吹き出される)を搭載。風量アップと合わせ、広い範囲に高濃度のプラズマクラスターイオンを届けることができるようになった。「プラズマクラスターイオンの発生装置は毎日使っても2年間はお手入れ不要です。これを利用した新しい『床面浄化モード』も特徴ですね」(森田氏)。

上面に操作部

 床面浄化モードとは、風を下に向けることでカーペットやソファーなど洗いにくいものをプラズマクラスターイオンで除菌・消臭するという仕組み。このように上下に送風方向を切り替えることができるのもスリムファンならではだ。

側面を外すとフィルターにアクセスできる

 入/切タイマーも搭載しており、それぞれ1〜6時間で設定可能。また温湿度センサーを備え、熱中症などの危険性が高まったときに音(アラーム)と表示で知らせたり、風量をコントロールする機能も持つ。赤い表示が出たら要注意(レベルC以上)だ。一方、冬でもウイルスが生存しやすい温度と湿度になると知らせる「乾燥・低温みはり」など、非常に多機能なモデルに仕上げた。

東芝「F-DLT75」

 東芝の「F-DLT75」は、トラディショナルなスタイルの扇風機に温度センサーなど今風の機能を追加したモデル。室内の温度を感知して風量を自動的にコントロールしてくれるほか、暑がりの人向けの「強めモード」とお年寄りや赤ちゃんに適した「弱めモード」の選択も可能になっている。

日本語表記で分かりやすい操作部。室温も一目瞭然

 羽根は9枚と多め。1回の回転で切り出す風の量が増え、きめ細かい風になるという。「高原に吹く心地よい風」をイメージして120秒サイクルで風の強弱を変える「ランダム風」も特徴だ。

大きめのハンドルやリモコンポケットが付いている

 スタンド部にはLED表示パネルを設け、室内の温度が一目で分かる。タイマーはオン/オフ両対応で、切タイマーは1/2/4時間、入タイマーは2/4/6時間。例えばオン、オフを両方4時間にしておくと、4時間後にいったんオフになり、さらに4時間後に運転を開始するといった具合に細かい設定が可能だ。

やはり工具なしで羽根を取り出せるが、ロックをつけて安全性向上

 メンテナンス性も上々。前面カバーや羽根を工具なしで外せることに加え、チャイルドロックも備えて誤操作を防ぐ。また背面にリモコンを入れるケースを取り付けることができたり、本体を運ぶときに便利な大きめのハンドルなど、「1894年の国産第1号機から扇風機を作り続けてきた東芝だけあって細かい部分にまで行き届いています」(森田氏)。

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