ソニーは9月7日、リアル5.1chホームシアターシステム「HT-RT5」を発表した。サブウーファーやリアスピーカーをワイヤレス接続として煩雑な配線を不要にしたモデル。10月17日にオープン価格で発売する予定で、店頭では8万円前後になる見込みだ。
フロントとセンターのスピーカーを内蔵するバータイプのユニットを中心に、ワイヤレスのリアスピーカー2本と、同じくワイヤレスのサブウーファーを組み合わせた4ピースのシステム。各スピーカーは5.2GHz帯を使用する独自無線技術で接続する仕組みだ。各スピーカーにアンプを内蔵しているため、それぞれに電源コードは必要になるものの(コンセントは4つ必要)、部屋を横断するケーブルを排除してスッキリとしたシステムを構築できる。
同社によると、近年のホームシアター市場では設置が楽で手軽なサラウンドが人気だという。とくに直近の2年間ではバータイプと台座タイプの人気が上昇しているが、「バータイプユーザーから寄せられた機能的なニーズを調査したところ、『ワイヤレスリアスピーカーが欲しい』という声が多かった」(同社)。
設置時の作業を容易にしたことも特徴の1つ。自動音場補正技術「D.C.A.C.DX」(Digital Cinema Auto Calibration Deluxe)を搭載しており、各スピーカーを設置した後、付属のマイクをつないで「D.C.A.C.DX」を起動すれば30秒ほどで設定が終了する。例えば部屋の形状や家具などがジャマしてスピーカーを理想的な場所に配置できない場合でも、よりサラウンド効果の高い視聴環境を実現できるという。
サラウンドフォーマットは、DTS-HD MAやDolby TrueHDなどに対応。また独自のサラウンドモードとしてスタジアムで観戦しているような雰囲気を再現する「サッカーモード」やコンサート音源で活躍する「デジタルミュージックアリーナモード」、5.1chスピーカーにサラウンドバックとフロントハイの4chを仮想的に追加する「シネマスタジオ9.1chモード」が新たに加わった。
HDMI入力は3系統で、4KパススルーやHDCP2.2に対応している。また光デジタル入力やUSB端子も装備。機能的には今年春にリリースした「HT-NT3」とほぼ共通で、USB端子にUSBメモリーやハイレゾ対応ウォークマンを接続して楽曲再生が行えるほか、PC/NASからのネットワークオーディオ再生も可能だ。最大192kHz/24bitのPCM音源やDSD 5.6MHzのデコードも行える。ただし、「スピーカーユニットが上向きに搭載されているため、ハイレゾならではの空気感を再現するのは難しい」(同社)ため、ハイレゾロゴマークの表示は見送られた。
Bluetooth/NFCを内蔵し、スマートフォンなどとワイヤレス接続して楽曲のワイヤレス再生が行える。コーデックはSBC/AAC、およびLDAC。またスマートフォン用のアプリ「SongPal Link」をサポートしているため、家庭内にある対応機器を連携させてマルチルーム環境を構築できる。Wi-Fi接続でインターネットラジオや各種音楽配信サービスが楽しめる「Google Cast」もサポートした。
各ユニットの内蔵アンプは、フロントとセンターが各80ワット、リアスピーカーは各50ワット、サブウーファーは140ワット。サイズはバースピーカーが約1080(幅)×56(高さ)×128(奥行き)ミリ、リアスピーカーは約97(幅)×252(高さ)×97(奥行き)ミリ、サブウーファーが約191(幅)×383(高さ)×386(奥行き)ミリとなっている。ワイヤレスリモコン、音場測定用マイクのほかに壁掛けブラケット、AVマウス、光デジタルケーブル(1.5メートル)などが付属する。
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