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毛足の長いラグマットにも乗り上げる! 走破性を向上させたロボット掃除機、ネイト ボットバック「D8500」

» 2015年10月23日 12時15分 公開
[ITmedia]

 ネイト ロボティクスは10月23日、ロボット掃除機の新製品として「Botvac(ボットバック) Dシリーズ」3機種を発表した。同日よりスタンダードモデル「D8500」の販売を開始。その後、廉価版の「D7500」と通販モデルの「D8000」を順次発売する。

ネイト ボットバック「D8500」

 Botvacシリーズは、部屋の隅まで掃除できる“Dシェイプ”デザインに276ミリ幅のワイドブラシ、レーザーセンサーを採用したSLAM(Simulaneus Lacalization and Mapping)が特徴だ。SLAMとは、センサーで取得した情報から自分の位置を確認(ローカライゼーション)と周囲の地図を作成(マッピング)を同時に行う自動操縦技術。米Googleの「Google無人カー」でも利用していることで知られるが、最近では競合となる米iRobotの「ルンバ980」や英Dysonの「360 Eye」にも採用されて注目を集めた。

 同社の竹田芳浩社長は、「他社製品については発表されたばかりで何ともいえない」と前置きしつつ、「SLAMを採用してシステマティックに掃除をすることがユーザーの要求にかなっていることの証拠だろう。この方向性に未来があると他社も感じたのではないか」と話している。なおボットバックの優位性については、「(他社の)カメラを使うvSLAMでは部屋が暗い場合にどのように動くかが課題だ。対してボットバックは暗闇の中でも問題なく動ける」と指摘している。

 ボットバックの場合、本体上部のレーザーレンジファインダーからレーザーを照射し、壁や家具にあたって戻ってきた情報を元にマッピングや自機位置の確認を行う。このため周囲が暗闇でも問題なく動けるのが特徴だ。レーザーの照射距離は約4.5メートル。

本体上部のレーザーレンジファインダー

 スケジュール機能も搭載しているため、ボタン1つで部屋をまたいで最大204平方メートル(約126畳)の広さを掃除する。バッテリーはニッケル水素充電池で、約400回の充電が可能。「1年間、毎日動かしても1年以上は使える」(同社)。

毛足の長いラグマットでも大丈夫!

 新しい「D8500」は、従来機をベースとして各所に改善を加えたブラッシュアップモデルだ。新しい点は、まず走破性の向上。吸引口の前に設けられた新型「ブラシガード」により、じゅうたんやラグマットに乗り上げる際の抵抗を削減。毛足の長いマットでも絡まずに走破することが可能になった。「現在、市場にあるカーペットやラグマットならたいていは大丈夫」(同社)。

新しいブラシガード

毛足の長いラグマットにも乗り上げ、掃除する

 また従来はまっすぐに並んでいたブラシを“らせん状”に変更し、静音性とゴミのかき出す能力をアップ。サイドブラシのデザインも変更して髪の毛が絡みにくくなっている。また地味ながら重要な点として、モーター部にヘリカルギアを採用して駆動時の静音化を図った点も挙げられる。

新しい「2重らせんコンボブラシ」と「スパイラルブレードブラシ」

 付属品では、ブラシやフィルター部を掃除するツールが新たに付属。ブラシに絡んだ長い毛などを切り離すためのカッター部とフィルターに詰まったゴミをかき出すクリーニング部を持つ一体型となっている。

付属のクリーニングツール

 今回リリースされた3製品の違いは、付属品と本体カラーのみ。一般流通ルートで販売される「D8500」と「D8000」は新しい「2重らせんコンボブラシ」と「スパイラルブレードブラシ」が各1本付属し、フィルターもアレルゲンカット機能を持つ高性能版(D8500は3個、D8000は1個)。価格はD8500が7万9800円、D8000が7万8800円(税別)。

ダストボックスは上部から取り外す

 一方、通販ルート専用の廉価版「D7500」は、スパイラルブレードブラシ1本と標準フィルター2個という組みあわせで、価格は7万5800円となっている。

 本体カラーは、従来機のホワイトを基調にしたデザインからブラックとホワイトをベースにブルーをアクセントに加えたものに変わっている。通版ルート用の「D7500」は配色が異なる

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