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独自技術を持つ日本企業が開発――5000円を切るハイブリッド型イヤフォン、アンティーム「碧(SORA)」登場高崎市発

» 2016年12月26日 19時32分 公開
[ITmedia]

 e☆イヤホンは、intime(アンティーム)ブランドのカナル型イヤフォン「碧(SORA)」を2017年1月上旬から独占販売すると発表した。独自技術を用いたハイブリッド型イヤフォンながら4830円という低価格を実現した。

「碧(SORA)」

 アンティームは、大手金属メーカーや電子部品メーカーで30年以上もセラミックデバイスの開発に従事してきた渡部嘉之氏が2016年に立ち上げたO2aid(オーツェイド)という会社のブランド。群馬県高崎市に本拠を置き、圧電デバイスに関するコンサルティングなどを手がけているが、長年にわたって培ってきた技術をフルに生かしてハイレゾ対応イヤフォンを作り上げた。intime(アンティーム)というブランド名は、フランス語で“親友”の意味。高級品というイメージの強い“ハイレゾ対応”イヤフォンだが、学生でも手軽に手にできる価格帯を目指して開発したという。

装着イメージ

 最大の特徴は、渡部氏が長年にわたって研究してきたというセラミックスピーカー技術「VST」(Vertical Support Tweeter)。セラミックエレメントとニッケル合金ダイアフラムを一体化し、ニッケル合金素材で垂直方向の支持構造を設けるという、名称通りの構造をした高域ユニットで、従来のセラミックスピーカーで問題とされた“耳に刺さる高音”を徹底的に抑えつつ、超高域までの再生を可能にした。同社はVSTで特許も取得している。

「VST」(Vertical Support Tweeter)の概要

 VSTと10mm径のダイナミック型ユニットを一直線上に並べた同軸ハイブリッド構造により、ハイレゾ音源に対応する10〜4万Hzという広い再生周波数帯域を実現。また真ちゅう製のハウジングは、ニッケルメッキの上にクロムメッキを施し、傷などが付きにくいようにしたもの。真ちゅうの加工とメッキ工程は国内の工場で行っているほか、「あくまで日本品質にこだわるため、組み立ては中国だが、日本人技術者のいる日系合弁会社を用いている」(e☆イヤホン)。

内部構造
SORAの特性。感度は98dB以上、インピーダンスは22Ω

 コードは4芯の無酸素銅を用いた1.2mで、プラグはL字型の3.5mmステレオミニ。S/M/Lサイズのイヤーチップおよび本革製コードリールが付属する。

本革製コードリールとその使い方
パッケージは紙製

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