東京・秋葉原で12月17日(土)、「ポタフェス2016冬 in 東京/秋葉原」が開幕した。今回から会場を増やし、国内外189のブランドを集めた国内最大級のポータブルオーディオの専門イベントだ。主催者のe☆イヤホンでは、2日間で約6万人の入場者を見込んでいる。
展示会場では、高音質Bluetoothコーデックに関する動きがホットだ。まずDeff Soundは「aptX HD対応新プロジェクト進行中」と大々的にアピール。2機種のポータブルアンプとオーディオトランスミッターのプロトタイプを披露した。いずれも2017年の発売を目指して開発中だという。
ティアックは、Referenceシリーズの新製品となるUSB-DAC兼プリメインアンプ「AI-503」を披露。こちらはソニーが開発したBluetoothコーデックの「LDAC」をサポートしたモデルだ。また、3.5mm光デジタル/アナログ兼用入力端子をフロントパネルに用意するなど、ポータブルプレーヤーとの相性を重視し、イヤフォン端子は3.5mm径の4極グランドセパレート接続をサポートするなど、「ハイレゾDAP時代のプリメインアンプ」として訴求する。2017年の2月か3月に発売予定で、価格は13万円前後になる見込みだ。
高級ヘッドフォンの中で注目は、エミライが2017年前半に取り扱いを開始する予定の米SONOMA Acousticsだ。静電型ヘッドフォンとヘッドフォンアンプのセット「Model One」を参考展示している。
実はこちらのSONOMAという会社、ソニーがSACDの普及を目指していた頃にDSDレコーディングのためのシステムを開発したメンバーが再び集まり、立ち上げたというベンチャー企業だという。そうした背景もあり、Model OneのDAC機能は384kHz/32bitのPCMに加え、DSD 128(5.6MHz)にも対応している。
価格は5000米ドルだが、気になるのは最近の円安基調。輸入オーディオの高級機は影響を受けやすく、輸入販売を行うエミライでも「最近の円安傾向は注視している」と話している。国内での販売価格については「60万円台後半から70万円台」と慎重に幅を持たせていた。
また、隣のOPPO Digital Japanブースではネットワークオーディオプレーヤー機能付きUSB-DAC「Sonica DAC」を初めて一般向けに披露した。Sonica DACは、ESS TechnologyのフラグシップDACチップ「ES9038PRO」を搭載し、USB-DACとして使用する場合には最大768kHz/32bitのPCM音源と25MHzまでのDSDに対応するハイスペックモデルだ。にも関わらず、10万円を切るプライスタグは大きな魅力(税別9万5000円前後の見込み)。前述のSONOMA製品とは価格帯が異なるものの、やはり為替相場が気になる製品といえる。
そしてもう1つ、DSDといえば忘れてはいけないのが、11.2MHzなどのハイスペックなDSD再生にいち早く対応してきた英iFi Audioの新製品「PRO iDSD」だろう。来年春(3〜5月)に投入予定の据え置き型DACで、詳細は未定だが、同社では「また、すごいハイスペックを実現できる」と話していた。
「ポタフェス2016冬 in 東京/秋葉原」の開催期間は12月18日(日)まで。主催者のe☆イヤホンでは、2日間で約6万人の入場者を見込んでいる。
イベント | ポータブルオーディオフェスティバル2016冬 in 東京/秋葉原(PORTABLE AUDIO FESTIVAL 2016winter) |
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会期 | 2016年12月17日(土)、18日(日)の2日間 |
開催時間 | 全日程11:00〜18:00(最終入場17:30) |
会場1 | 「ベルサール秋葉原」(住友不動産秋葉原ビル)地下1階、1階、2階 |
会場2 | 「アキバ・スクエア」(秋葉原UDX 2階) |
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