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普及価格帯のネイティブ4Kも――ソニーが4K対応プロジェクターの新製品2機種を発表

» 2017年09月11日 13時26分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ソニーは9月11日、4K対応のホームプロジェクター「VPL-VW745」および「VPL-VW245」を発表した。VPL-VW745は、レーザー光源を採用しながらメーカー希望小売価格で170万円、一方のVPL-VW245はネイティブ4Kで普及価格帯の55万円(いずれも税別)を実現したコストパフォーマンス重視のラインアップだ。VPL-VW745は12月9日、VPL-VW245は10月21日に発売予定となっている。

「VPL-VW745」

 VPL-VW745は、ソニー独自の「4K SXRD」パネルやレーザーダイオード「Z-Phosphor」を搭載し、2000lm(ルーメン)という高い輝度を実現したネイティブ4Kプロジェクター。データベース型超解像処理LSI「リアリティークリエーション」や4K用の倍速表示機能「モーションフロー」を搭載するとともに、レンズはVPL-VW535系の改良版としてコスト抑制にも努めた。「VPL-VW535系のレンズといっても(VPL-VW745の従来機にあたる)VPL-VW1100ESに匹敵する映像が出ている」(同社)

 レーザーダイオードは色再現性が高い上に起動が15〜30秒と早く、寿命も約2万時間と長いのがメリットだ。従来の水銀ランプに比べると交換にかかる手間やコストを大幅に低減できる。「輝度の劣化が遅いため、突然光源が切れるリスクも低い」(同社)。ただし、レーザーダイオードが寿命を迎えた際の交換作業は修理扱いになるという。

 HDMI入力についても最近の技術トレンドをカバー。HDMI 2.0準拠で4K/60p伝送(18Gbps)に対応したのはもちろん、著作権保護技術のHDCP 2.2には2つのHDMI入力ともに対応した。さらにHDR(ハイダイナミックレンジ)関連では、HDR 10およびHLGの入力信号を検知して自動切替に対応。なお、Dolby Visionについては対応する予定はないという。

入力端子

 このほかの新機能として、入力信号表示の詳細化が挙げられる。これはトラブルシューティングを意図したもの。4K/HDR化に伴いケーブルも選ぶ必要が生じており、解像度やフレーム数に加え、カラーフォーマット(YCbCr))やHDR規格を詳細に表示する必要が生じているという。

入力信号表示。カラーフォーマットやカラースペース、HDR規格などが表示される

 本体は前面吸気&背面排気となり、熱い排気によって投影画像が揺らぐ“陽炎現象”を防ぐ。また本体の奥行きも「VPL-VW5000」(880mm)や「VPL-VW1100ES」(640mm)に比べると495mmとかなり短い。「設置時は排気のために奥にスペースを設ける必要があるが、本体がコンパクトになったぶん、投写距離もかせぎやすいだろう」(同社)。外形寸法は560(幅)×223(高さ)×495(奥行き)mm、重量は約20kg。カラーはブラックのみだ。

外形寸法は560(幅)×223(高さ)×495(奥行き)mm。重量は約20kg

普及価格帯の4Kネイティブ機

「VPL-VW245」のプレミアムホワイト。ほかにブラックもある

 一方のVPL-VW245は、独自のネイティブ4Kパネル「4K SXRD」を搭載した普及モデルだ。光源は約6000時間(ランプ輝度“低”の場合)の長寿命ランプとなっているが、明るさは1500lmを実現。リアリティークリエーションの搭載やHDR規格の自動判別と切替に対応したHDMI入力(4K/60p 13.5Gbps対応)、ゲーム用の低遅延モードなどに加え、入力信号の詳細表示もサポートした。

入力端子

 本体サイズは496(幅)×195(高さ)×464(奥行き)mm。重量は約14kg。無線方式の3Dメガネに対応している。

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