秋モデルでワンセグ対応端末を4〜5機種投入――NTTドコモ

» 2006年07月28日 21時35分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 7月28日に行われた、NTTドコモ2006年度第1四半期の決算(7月28日の記事参照)会見の場で、中村維夫社長は今後発表される端末について「まもなく発表されるが、4〜5台はワンセグを載せていくつもりで計画中」と話した。

 「ワンセグ携帯(の販売)は10万台を突破しており、我々の想定よりも多いし、かなりの人々に受け入れられつつあると認識している。また、コスト的にも従来の2分の1から3分の1で載せられるようになってきている。(携帯電話キャリアがワンセグから通信収入を生み出すための)ビジネスモデルが確立したわけではないが、お客様のニーズがあるということが分かったので、好みに合わせる形で今後も出していく」(中村氏)

 また、HSDPA対応機種についても触れた。現在対応端末として発表されているのは音声端末「N902iX HIGH-SPEED」(機種別記事一覧)とデータカード「M2501 HIGH-SPEED」(機種別記事一覧)の2機種のみだが、来春をめどに2機種を追加し、ゆくゆくは90xシリーズすべてで対応する。

 なおドコモは、10月からiモードに検索エンジンを追加、PC向け一般サイトも検索できるようにするが(7月18日の記事参照)、すでに発表済みの9社に加え、Googleの検索エンジンも利用できるようになったことも明らかにした。これでiモードから、10社の検索エンジンを利用できるようになる。

MNPが個人市場・法人市場にそれぞれ与える影響は?

 秋に実施を控えた番号ポータビリティ(MNP)については、個人市場・法人市場ともに、即座に大きな影響が出ることはないだろうという見通しだ。

 個人市場については「メールアドレスは変わるとか、詳細が分かってきたことによって、各種調査の結果にも出ている通りに、半年前に想定していたよりも(実際にMNPを利用するユーザーは)減るだろう。ドコモの直接の影響としては、普段解約者の数が約200万人いるのに対し、MNP実施後はこれが3〜4割増えるのではないかと見ている」(NTTドコモ)とした。

 法人市場に対しても、MNPが直接大きな影響を及ぼすことはないだろうとする。「法人市場については、端末や料金など、取り組まねばならない要素はいろいろある。法人の場合は料金は相対(あいたい)であり、またソリューションでいえばIPセントレックスなど、MNPとは違う要因が多い。MNPがあることで、ただちに大きな影響が起こるとは考えにくい」(中村氏)

SIMロックを外した端末の販売には、良い面と悪い面がある

 決算の詳細を見ると、営業費用は前年同期比で464億円増えた。このうち端末購入経費と代理店手数料を合わせた端末販売関連経費は、前年同期比で284億円増えている。

 端末販売関連経費は、端末の販売台数が増えるほど増加する(キーワード「インセンティブ」参照)。「販売台数が増えた上、FOMA、しかもハイエンドな90xシリーズのウェイトが上がっていることによって、購入経費はどうしても増えてしまう。ただ、今後はこれくらいの水準だろうと思うし、これからは(端末製造・開発コストの低い)70x系の比率を上げていくことで、トータルのコストを下げていきたい」(中村氏)

 販売関連経費を大きく下げるには、インセンティブモデルをやめ、SIMロックを外した、どこのキャリアのネットワークでもつながる端末を売るという方法もある。これに対して中村社長は「SIMロックを外した端末を販売するとなれば、ビジネスモデルは激変する。(インセンティブによって端末の販売価格を安く抑えた)こういう状況に慣れている日本のお客様に対して、SIMロックを外した端末を5万円で売って、果たして買っていただけるものなのか。たとえば“何年使うならこの価格で売る”というヨーロッパ方式など、さまざまな方法を検討することになるのだろうが、そうはいっても非常に複雑な問題」と話した。

 ユーザーに対する価格の問題だけではなく、端末メーカーに対してもビジネスモデルが大きく変わると危惧する。「これまで日本のキャリアは、端末に対して深く関与してきた。(SIMロックを外した端末を販売するということになれば)ネットワークでアドレス帳を預かるサービスや、ネットワークを介した遠隔ロック機能などのような取り組みができなくなってしまうかもしれない。端末側とネットワーク側とでどう役割を受け持つか、今後はさらにその分担が複雑に緊密になっていくだろう。そういう問題をどう整理するかがはっきりしない状態で、簡単に切り離すわけにはいかないのではないか。良い面と悪い面と、2つある」(中村氏)

NECと松下の合弁は、ドコモとしてはウェルカム

 また、前日発表された、NECと松下電器産業、パナソニック モバイルコミュニケーションズの、携帯電話開発の合併会社設立(7月27日の記事参照)についても触れた。

 「このような動きは、初期投資を減らすという意味で非常にウェルカムだ。端末開発コストを下げることは、我々としても真剣に取り組んできたことであり、これまでやってきたことの延長線上にあるといえる」(中村氏)

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