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GMO、新gTLDでレジストリ参入 申請代行新会社を設立、「.shop」運用へ

» 2009年07月28日 20時33分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 熊谷社長

 GMOインターネットは7月28日、「.com」「.net」などに限られてきたgTLD(ジェネリックトップレベルドメイン)の自由化に伴い、新gTLDの申請代行を行う新会社「GMOドメインレジストリ」(資本金5000万円)を同日付けで設立した。企業や自治体などのgTLD申請や運用を代行するほか、新ドメイン「.shop」を申請し、承認されれば運用していく。gTLDのレジストリ事業は国内初。

 gTLDはこれまで「.com」「.net」など21種に限定されていたが、昨年6月、インターネット監督機関ICANNが自由化を承認。社名(「.gmo」など)」や地名(「.kyoto」など)」といった新gTLDを、来年上半期から申請できるようになる見通しだ。

 新会社は、企業や自治体が希望するgTLDの申請や運用、マーケティングを代行するほか、新gTLD「.shop」をICANNに申請。ドメイン運営能力や経営基盤、事業計画などの審査を受け、承認されれば.shopの運用をスタートする。アジアのある国のccTLD(カントリーコードトップレベルドメイン)の運用も代行する予定だ。

 GMOグループのお名前.comは、国内ドメインの約40%・約100万のアクティブドメインを管理しているという。新会社は、お名前.comで培ってきたドメイン管理・運営ノウハウを活用して事業展開。グループで運営している、独自ドメインのECサイトホスティングサービス「MakeShop」の店舗にも、「.shop」ドメイン活用を提案していく。

 新会社の社長を兼任するGMOインターネットの熊谷正寿社長は、.shopのドメインを「超薄利多売」で販売すると話す。「.comや.netと同じぐらいの価格帯、年間700〜800円、1カ月換算で100円以下で販売したい。『.jp』のドメインは高額なことが普及を妨げている」

 .shopの申請が通った場合、新会社全体で年間数十億〜100億円の売り上げと数億〜2けた億円の利益を見込んでいるという。

 「ドメインの数はWeb上の情報量。ドメインが増えればネットはより豊かになる」――熊谷社長は、新会社の事業がネットに対する社会貢献につながるとアピールしていた。

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