Microsoftの次期OS「Windows 8」は、ユーザーインタフェースや機能において、根本的な変更が行われるかもしれない。少なくとも、Microsoft社員による公式ブログへの投稿ではそう示されている。この投稿はその後すぐに削除された。
「Windowsアップデートチーム」のプロジェクトマネジャーは、1月31日にMicrosoft Developer Networkに「次のWindowsに何が入るか」というタイトルで投稿されたブログで、Windows 8の開発が順調に進んでいることを示唆した。このブログはその後削除されたが、キャッシュされたバージョンが残っている。
投稿者はこのブログエントリ、そしてほかの2つのエントリでも自身の名前を明らかにしていないが、ブログのURLには「Sharad(シャラド)」という名前が含まれている。SNSのLinkedInでは、「シャラド・ゴエル」という名前の人物が、シアトルのMicrosoftの「コンピュータソフトウェア」担当プログラムマネジャーとして登録されている。
Microsoftにこのブログ投稿者の身元について確認したところ、同社の広報担当者は次のように回答した。「この場合、LinkedInの情報を基に決定的な判断はできない。このブロガーが誰なのか、われわれにもよく分からない。シャラドという名前の人物は社内に複数いるからだ」。広報担当者は、Windowsの将来版についてのコメントを控えた。
「Windows 8にどんな機能があるのか聞かれるようになった。わたしがまず言わなくてはならないのは、『次期版WindowsがWindows 8と呼ばれていると誰が言ったのか?』に関するスティーブン・シノフスキーのインタビューに共感しているということだ」と1月31日のブログエントリには書かれている。「Windowsの次期バージョンをわたしがどう呼んでいるか、簡単な言葉で言うと――Windows.nextだ」
このブログ投稿者によると、次期版Windowsは「たいていの人が予想するWindowsとはまったく違ったものになる。スティーブンが顧客のニーズ&ウォンツをくみ上げ、それを実現するチームをまとめるために設けたプロセスに感動している」。
少なくとも1月31日の時点では、これ以上詳しいことは書かれていない。「ひとまずはここまで。大した情報を出していないことは分かっているが、今の時点では言えない。ビジョンの確定に向けて作業しているところだから」
Windows 8開発のうわさは、10月22日のWindows 7発売前からネットに流れていた。10月半ばには、欧州の医療関連ニュースレターが、Microsoftのスティーブ・バルマーCEOが英国でのWindows 7記者発表会で「Windows 8を開発中だ」と発言したと伝えた。
この発言を確認しようとしたところ、Microsoftの広報担当者は、バルマー氏の発言を書き起こした原稿はないと主張し、次のように語った。「現時点ではWindows 8に関して公表することはない。当社はWindows 7を立ち上げ、同OSが顧客にもたらす価値を伝えることに集中している」
同時期に、Microsoftの研究開発部門の上級研究者ロバート・モーガンなる人物のLinkedInのページをめぐって、Windows 8のうわさがさらに盛り上がった。この人物は担当中のプロジェクトとして、「Windows 8カーネルと128ビットアーキテクチャの互換性。Windows 9計画」を挙げていた。
Microsoftは、ロバート・モーガンなる人物が実在するのかどうか、肯定も否定もせず、11月24日にeWEEKに「ノーコメント」と回答した。このため、LinkedInのページが偽物だった可能性も残っている。
クラウドの普及拡大、GoogleのChrome OSのようなブラウザベースOSの登場が、Windows 8の開発に影響する可能性はある。Microsoftが将来版Windowsにどのようにクラウドを取り入れるのかは分からないが、Microsoftが昨年のProfessional Developers Conferenceで披露したとされるPowerPointスライドの流出画像によると、Windows 8は2012年にリリースされるかもしれない。
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