ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >
ニュース
» 2011年03月07日 15時22分 UPDATE

消費者には魅力的なiPad 2、企業ユーザーには?

iPad 2は性能が向上し、カメラも搭載されているが、セキュリティや管理機能といった点では、企業の購入決定を左右するような機能は追加されていないとアナリストは指摘する。

[Nicholas Kolakowski,eWEEK]
eWEEK

 AppleがiPad 2を発表してすぐ、メディアはこの製品の機能がAndroid搭載のライバルの台頭を抑えられるかどうかを議論し始めた。

 デュアルコアプロセッサを搭載し、カメラなどハードウェアが強化されたiPad 2は、最もハイエンドなライバルであるMotorolaの「XOOM」に匹敵するというのが大方の意見のようだ。3月11日にiPad 2がAppleストアと提携先で発売されたら、多数の消費者が購入しに行くだろう。

 だがiPadを取り入れるかどうか検討している企業にとっては、iPad 2にはその決定を左右するような追加機能は含まれていない。

 「重要なのは、管理機能やセキュリティの点でビジネスユーザーに真に受け入れられる要素がないということだ」とアナリストのジャック・ゴールド氏は3月3日のリサーチノートで述べている。「これは既存版iPadの課題で、新しいバージョン(あるいはiOS 4.3)でも改善されていない。Appleが企業によるiPadの大規模採用を推進しているにもかかわらずだ」

 多くの企業ユーザーにとって、iPad 2は「処理能力の強化やカメラ(すべての企業がこれをアドバンテージと考えるわけではないが)、バッテリー駆動時間の延長という点で魅力的だ」とゴールド氏は付け加えた。だがIT管理者からすれば、ユーザーはたいていの場合これらのデバイスを正しく理解しておらず、それを企業が導入し、維持するにはかなりのコストがかかる」

 企業がユーザーにとって融通が利く形で安全にiPad 2を導入するのは、難しいかもしれない。一方では、同製品の企業への導入をIT管理者に迫る圧力が、セキュリティや管理機能に特化したサードパーティーの開発者やIT企業の追い風となる可能性がある。

 セキュリティや管理機能に関する懸念はあるが、AppleのiOSは企業での採用がかなり進んでいる。最近のGood Technologyの報告では、10〜12月の新規アクティベーションのうちiOS搭載デバイスは65%を占めていたという。アクティベーション件数のうちiPadが占める割合は、同四半期中に14%から22%に上昇した。これに対してAndroidのアクティベーションは30%に拡大し、スマートフォン(非タブレット)アクティベーションの40%に達した。

 Appleは、ワイヤレス印刷やセキュリティ強化など、企業環境でiPadの魅力を増すための機能をiOSに投入するべく取り組んできた。Androidデバイスに加えて、iPadはResearch In Motion(RIM)のPlayBook、年内に登場するHewlett-Packard(HP)のwebOSタブレットなど法人市場を中心とした戦いに直面することになる。

 Appleのスティーブ・ジョブズCEOはタブレット市場のライバルに対し闘争的な姿勢を続けており、2日のiPad発表会では799ドルのXOOMを批判した。同氏はiPad 2の各種モデルの価格を引き合いに出し、「6機種中5機種が799ドルよりも安い。iPadには799ドル以上のモデルは1つしかない」と語った。

 一部の消費者にとっては、iPadを買うか競合デバイスを買うか選ぶ上で、価格が重要な要因になるかもしれない。だが、ITインフラ内のタブレットの立ち位置にいまだ慎重で、遅い買い換えサイクルに慣れた企業にとっては、iPad 2導入を検討するかどうかはセキュリティと管理機能をめぐる議論次第だろう。

原文へのリンク

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.