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LG、HPからwebOSを買収してスマートTVのOSに PalmはHPがサポート継続

» 2013年02月26日 06時41分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 韓国LG Electronicsは2月25日、米Hewlett-Packard(HP)からwebOS事業を買収することで合意したと発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。LGはwebOSを次世代スマートTVのOSとして採用する。また、LGはwebOSとEnyoのオープンソース性を保証する。

 LGが買収するのはwebOSのソースコード、関連ドキュメンテーション、人材、Webサイトで、HPは、関連する特許ポートフォリオとクラウド関連技術は保持し、LGにライセンスを供与する。HPはPalmのクラウド技術を、“エンタープライズ顧客向けの革新的なモバイルソリューション”提供に生かすとしている。また、既存のPalm端末ユーザーのサポートはHPが継続する。

 LGは、webOSの研究開発チームを同社の新しいシリコンバレーラボの中心とし、“コンテンツの共有と消費のプラットフォームとして最も人気のあるwebOS”を採用したソリューションを市場に送り出すことにフォーカスするという。スマートTV以外の端末にwebOSを採用する可能性もあるようだ。

 HPは2010年7月に米Palmを買収し、同社のモバイルOSであるwebOSを獲得した。webOS搭載タブレット「TouchPad」やスマートフォンを販売したが軌道に載せることができず、2011年8月にwebOS端末事業の打ち切りを発表。同年12月にwebOSをオープンソース化し、コミュニティーをサポートしてきた。

 webOSをLGに売却したことで、HPからwebOS搭載タブレットが発売される可能性はほぼなくなった。同社は現在、エンタープライズ向けのWindows 8搭載のタブレット「HP ElitePad 900」を販売しており、24日にはAndroid搭載のコンシューマー向けタブレット「Slate 7」を発表している。

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