急速に盛り上がっている分散型SNS「Mastodon」(マストドン)。基本的な使い方やよくある質問・回答をまとめました。
Twitterのようなミニブログサービスです。Twitterとの大きな違いは「誰でもサイト(※)を作れる」ことです。TwitterのWebサイトは「https://twitter.com/」の1つきりですが、Mastodonは多数のサイトが乱立しており、その数が日々増えています。
各サイトは「インスタンス」と呼ばれ、4月21日時点で1000個以上もあります。あるインスタンスが利用できなくなっても、他のインスタンスは利用できます。「分散型」と言われるゆえんです。
(※)厳密にはインスタンスはサイトではないですが、わかりやすさを優先してこう表現します。
インスタンスを1つ選び、トップページでユーザーID・メールアドレス・パスワードを登録すれば始められます。
インスタンスごとに集まるユーザー層が異なり、個性があります。自分に合ったインスタンスを探すと楽しいでしょう。日本人が集まっているインスタンスをいくつか紹介します。
その他、日本の主要なインスタンスは、このサイトでだいたい把握できます。
登録前に各インスタンスの雰囲気を知るには、このサービスが便利です。インスタンスのローカルタイムラインをのぞき見でき、ユーザーがどんなことを発言しているインスタンスなのか分かる。
インスタンスによっては、新規登録を受け付けていないことがあります。トップページにメールアドレスやパスワードを入力する欄がない場合、「新規登録お断り中」です。別のインスタンスを利用しましょう。
インスタンスにユーザーID・メールアドレス・パスワードを登録すれば、登録したアドレスに確認メールが届きますが、メールサーバが混んでいる場合などになかなか届かないこともあります。しばらく待ちましょう。
10分程度待ってみても届かない場合は、メールアドレスが間違っているなども考えられるので、再登録を試してみると良いでしょう。
確認メールにある認証URLをクリックするまでログインできません。
できません。インスタンスごとに別々にIDを取得する必要があります。
同じIDでも、インスタンスが異なれば同一人物とは限りません。ID確保のために、同じIDを複数のインスタンスで取っている人もいます。
不要です。1つのメールアドレスで複数のインスタンスに登録できます。セキュリティのため、パスワードは異なるものにしましょう。
ログイン直後の画面がこちらです。(PC用Webブラウザの画面で解説します)(インスタンスによってデザインが異なる場合もあります)。
まず「ローカルタイムライン」を見てみましょう。右にある「スタート」メニューの中の「ローカルタイムライン」をクリックすると見られます。
ローカルタイムラインには、そのインスタンスのユーザーが公開した発言(「トゥート」と呼びます)がすべて流れてくるので、インスタンスの雰囲気が分かります。いわば、そのインスタンスの「公開掲示板」のようなもの。ダラダラ見ているだけでも楽しめるでしょう。(見るだけで楽めななかったら、そのインスタンスはあなたに合っていないのかもしれません)。
Twitterと同様、他のユーザーを「フォロー」することができます。気になる人がいたら、その人のアイコンをクリックします。表示されたページの左上にある人型のマークをクリックすれば、フォロー完了。フォローした人の発言は、左から2番目カラムの「ホーム」に流れてきます。
Twitterのように、トゥートの拡散やお気に入り登録も可能です。各トゥートの下にある回転矢印マークをクリックすれば「ブースト」(Twitterで言うRT)してフォロワーに拡散できます。「☆」をクリックすれば「お気に入り」に登録できます。
だいたいの雰囲気をつかんだら、何かつぶやいて(「トゥート」して)みましょう。
トゥートは、一番左の「今なにしてる」の枠から行います。入力できる文字数は500文字。トゥートの公開範囲は、投稿欄の下にあるアイコンから変えることができます。
トゥートの公開範囲は(1)公開、(2)未収載、(3)非公開、(4)ダイレクトがあります。
「コンテンツワーニング」の略です。コンテンツ本体を見せる前に、警告用の文章を表示することができます。例えば「長文注意」と警告文を表示し、「それでも見たい!」とクリックした人にだけ、本文を見せる……といった使い方が可能です。
画像投稿時には「NSFW」(not suitable for work)ボタンが表示されます。このボタンを使って画像を投稿すると、「不適切な画像です」と表示され、クリックすると画像が見られます。
ローカルタイムラインの隣に「連合」タイムラインがあります。そのインスタンスが「連合」を組んでいるほかのインスタンスのトゥートが流れてくるタイムラインです。
そのインスタンスのユーザーが「お気に入り」や「ブースト」した他のインスタンスのトゥートを確認できます。
ほかのインスタンスのユーザーをフォローすることです。インスタンス内のフォローと同様、そのユーザーのアカウントページを開き、左上の「人間+」マークをクリックすればフォローできます。
アカウントページは、「インスタンスのURL@ユーザー名」で表示できます。例えば、mstdn.jpにあるITmedia NEWSのアカウント「@itmedianews」をリモートフォローしたい場合は、「https://mstdn.jp/@itmedianews」のページから可能です。
アカウント名は分かっているが、インスタンスのURLがよく分からない場合は、トゥート窓の上にある検索窓からアカウント名を検索すれば見つかるかもしれません。検索結果一覧に目当てのアカウントが表示されたら、直接リモートフォローすることができます。
手作業です。右カラムの「ユーザー設定」→「プロフィールを編集」から、名前を変えられます。名前の最後に、緑色のチェックマークをコピー&ペーストすれば、“なんちゃって公式マーク”の完成です。誰でも付けられるため、公式や公認アカウントなどの意味はないです。
iPhone、Androidでそれぞれアプリが出ています。iPhoneは「Amaroq for Mastodon」、Androidは「Tusky」が代表的です。それぞれ、インスタンスのドメインを指定してログインすれば、タイムラインを見たりトゥートしたりできます。両アプリとも、マルチアカウント(複数インスタンスへの同時ログイン)には現時点で非対応です。
Mastodonでユーザーが投稿した情報の扱いは、インスタンス管理者に一任することになります。ログイン用のパスワードは他サービスと異なるものするなど、基本的なセキュリティ対策は行っておきましょう。(参考記事:盛り上がりつつある「Mastodon」、セキュリティは大丈夫?)
ユーザーがアカウントを削除する方法は現時点ではありません。インスタンス管理人による削除は可能なので、削除を依頼することはできます。
不要なアカウントがある場合は、トゥートを削除したり登録メールアドレスを捨てアドレスに変えたりして実質的に無効化するしかありません。
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