ITmedia NEWS > 製品動向 >

地デジ番組も4K画質に メ〜テレなど5局、通信併用で

» 2017年10月11日 18時30分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 名古屋テレビ放送(メ〜テレ)など中部ブロックのテレビ朝日系列5局は、ハイブリッドキャストを活用して地上デジタル放送と連動した4K動画配信を、10月18日に一斉に実施する。総務省「ブロードバンドの活用による放送サービスの高度化に向けた技術等検証事業」の一環。複数局による放送と連動した4K配信は民放初の試み。

放送と通信を同期させるコンテンツ配信のイメージ

 地上デジタル放送は1080i(1440×1080ピクセル)のHD画質だが、4Kテレビの普及や2018年の8K実用放送を控え、より高精細な映像に対する関心が高まっている。4K撮影やハイブリッドキャストなど新しい放送技術に取り組んできたメ〜テレは、2016年の3月と12月の2回にわたって4K動画配信を実施。今回はそれを拡充し、中部ブロックのテレビ朝日系列5局ネット(メ〜テレ、静岡朝日テレビ、長野朝日放送、新潟テレビ21、北陸朝日放送)で同時に実施する。

 番組は「GO!GO!ご当地麺紀行」。5局それぞれの地域が誇る麺料理を地元局のアナウンサーやタレントが紹介する地元グルメ番組だ。放送に同期する形で同じ内容の4K動画のストリーミング配信を行い、ハイブリッドキャストで切替制御(=4K同期放送)。放送と通信という2つの伝送路を使うことで、視聴者は地上波の番組を見る感覚で4K画質を楽しめる。放送時間は10月18日の午前3時42分から約15分間。

番組の構成。放送では5地区のダイジェストを流している時間帯に通信では地元局の映像(各地区の観光情報)を配信する

 今回の放送で視聴地域に応じた映像の一部差し替えや文字スーパー制御、4K(通信)から2K(放送)への強制引き戻し制御なども確認する予定。これらの制御により、視聴者に地域情報を的確に配信できるほか、緊急時には該当する地域のみ放送波に引き戻すといった制御も可能になるという。

4K画質で視聴するための要件

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.