――3サイトはなくなったが、ブロッキング対象は、「3サイトおよび、それと同一とみなされるサイト」とされている。「同一とみなされるサイト」とは、どのようなサイトを指すのか。
「同一」とは「明らかに同じ」もの。「漫画村」で言えば「漫画村2」のようなものだ。元のサイトのスクリーンショットを撮って証拠保全を保全し、システムや外観、カテゴリー分け、インデックスなどの類似性を見て、同一かどうかを判断する。
今後、同一ではないが、似たような海賊版サイトが出てきたら、まず権利侵害コンテンツの削除要請から始める。すぐにブロッキング対象に提案する、といったことはない。
――ブロッキングに対して、ISPの業界団体「日本インターネットプロバイダー協会」(JAIPA)は、「電気通信事業法が禁止する通信の秘密の侵害にあたる行為」だと反発している。
ISP関係者は「事前に聞いていなかった」という人が多く、そういう人が反発するのは当然だろう。海賊版サイトのブロッキングが、通信の秘密の侵害の違法性を阻却できるのかについても、議論があるだろう。
政府の知財本部が、ISPと権利者との話し合いの場を設定してくれるだろう。ブロッキングという手法に限らず、ISPとの話し合いの中で、“真っ黒”なサイトがつぶせればそれが一番いい。サイトブロッキング以外の方法論も考えましょうとお願いしてる。
1つのサイトをブロッキングしても、ミラーサイトができるなど、いたちごっこになる可能性も高い。それも追及できる形のブロッキングにしたい。追及の手段は英国などで研究されており、世界で前例がある。日本のISPのみなさんとも、児童ポルノサイトのブロッキングや追跡の経験もあるだろうし、お互い情報共有したい。
ただ今回、最も重要なのは、法改正、法制度の整備だ。政府は、海賊版サイトのブロッキングやリーチサイト対策、静止画(書籍)のダウンロード違法化などに関する法整備を行い、来年の通常国会への提出を目指すとしている。
CODAとしては、リーチサイトに関する法整備がまず重要だと思っている。リーチサイトの運営が違法となれば、日本の警察が検挙でき、日本で運営できなくなる。海外で海賊版サイトを運営した場合は、ブロッキングで対策でき、国内外で海賊版サイトを取り締まれるようになる。
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