米医療企業Abbottは3月27日(現地時間)、新型コロナウイルス感染症の陽性判定を5分で行える同社の検査キットが、米食品医薬品局(FDA)から緊急使用許可(emergency use authorization、EUA)を受けたと発表した。
EUAとは、認可された一部の研究所および医療機関でのみでの使用許可。AbbottはEUAの下、米国の医療機関で1日当たり5万件のテストを可能にする目標で検査キットを増産しているという。4月中に約500万件の検査を実施する計画だ。
この検査キットは、同社の検査機器「ID NOW」で利用する。ID NOWの検査機器自体は2014年に発売したもので、インフルエンザやRSVの検査で全米の多数の医療機関で使用されている。
Abbottの検査では、ウイルスのゲノムの微少なセクションを識別し、検出可能になるよう増幅するプロセスを採用。これにより、従来数日かかった検査結果が、陽性の場合は5分、陰性の場合は13分で判定できるとしている。
同社は政府当局と協力し、検査数を拡大していくとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR