政府と東電による“ピークカットアイデアコンテスト”、審査結果発表エネルギー管理

原子力損害賠償支援機構と東京電力は、夏季のピークカットに有効なアイデアを募集していたが、その審査結果がまとまり、6件が採択となった。東京電力は今夏までに採択したアイデアを精査し、実行に移せるように努力するとしている。

» 2012年03月22日 21時52分 公開
[ITmedia]

 原子力損害賠償支援機構と東京電力は2012年3月19日、ピーク需要を抑制する方法の公募である「電力デマンドサイドにおける『ビジネス・シナジー・プロポーザル』」の審査結果を発表した(図1)。

 「ビジネス・シナジー・プロポーザル」は、2012年度から2014年度の主に夏期のピーク需要抑制に効力を発揮するシステムや技術を公募したもの。供給側の対応だけでなく、電力の需要家の対応により力点を置いた方法であること、使いやすく柔軟なサービスであること、外部の知見を生かすことの3点を目指した方法を募集した。

 募集期間は2012年1月6日〜2月3日で、81件の応募があった。その81件の応募を、有識者も参加する第三者で審査し(書面審査とヒアリング審査)、6件のビジネスプランを採択した。審査では、ピーク需要抑制効果の大きさ、需要を抑制する方法の柔軟さ、導入コストの低さを重視したという。

 応募者の申告から計算すると、今回採択された方法をすべて活用すると、今夏でおよそ400,000kW、2014年夏には1,400,000kWのピーク需要抑制効果を期待できるという。2014年夏には、原子力発電所1基分の節電効果を得られる計算になる。

 東京電力は、今後、採択された方法をより詳しく精査し、実行すべきものを選び、今夏までに実行に移すべく努力するとしている。

ALT 図1 今回採択された6件のアイデア。図をクリックすると拡大表示

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.